水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

山梨県

本栖湖(山梨県身延)

【もとすこ / 富士五湖 / 内八海】四度目にして、やっと本栖湖のお札富士を拝めた。 富士五湖でもっとも透明度が高く深い 標高902mにある本栖湖は富士五湖でいちばん深い天然湖沼で、水深138mのの奥底には未知の古代生物がいてもおかしくなさそうな独特の雰…

勝頼公 首洗い池(山梨県甲州)

500年の名門・武田家終焉の池 織田信長・徳川家康連合軍による甲州征伐によって、平安時代からの伝統ある武家であった武田家が打ち滅ぼされた場所がここ天目山。 討ち取った武田勝頼の首を洗ったとされる場所に、首洗い池の標柱が立っており、清水が湧き出て…

新府城の首洗池(山梨県韮崎)

この城独自の「出構え」は堀の水位を調整するダム的役割も? 武田勝頼由来の新府城の水堀のうち、下段のものが首洗池と呼ばれていた。 特に誰の首を洗ったとの池伝説はない。 お堀には他に三日月堀の名も見られる。ほか、この城独自の「出構え」は鉄砲を前提…

精進湖(山梨県南都留)

【しょうじこ / 富士五湖】 日常の向こう側、彼岸の趣き 富士五湖のひとつ。湖面標高900m、周囲長6.8kmで富士五湖では最小。 三方を山に囲まれた閉鎖的な湖岸は、溶岩の岩礁帯と樹海原生林が織りなす独特の景観によって日常を凌駕した彼岸を思わせる。 湖名…

四尾連湖(山梨県市川三郷)

【しびれこ / 神秘麗湖、志比礼湖】 首都圏からも日帰り圏内。手軽な天上の楽園。 神秘の湖というほかない 流入河川も流出河川もなし! 微妙に謎な成因 外輪山はあれど、火山由来にあらず? 過去にはカルデラ湖説も 構造湖(陥没湖)で決着? 水の出入口は?…

明見湖(山梨県富士吉田)

【あすみこ / はす池】雰囲気たっぷりの明見湖(2014年撮影) 富士山とのゆかりの深い風雅な古代湖 湖というには小さすぎで形態としては天然の沼。 池の起源は縄文時代と古く富士山の溶岩による堰き止め湖と考えられている。古くから富士山信仰の垢離場(こ…

伝説の夜叉神湖(仮称)(山梨県南アルプス)

日本で初めてセメントで造られた砂防ダムの芦安堰堤。じつは千年以上前、ここは大規模な土砂崩れが発生し、巨大な堰き止め湖が出現したという。湖面は御勅使川源流の唐松峠近くまで達したという記録を考慮すれば、最大水深数百メートルの巨大湖。やがて決壊…

曽根平水道配水池・大石の湧水(山梨県南アルプス)

日本で初めてセメントで造られた砂防ダム。

池山御池(山梨県南アルプス)

稜線直下のキャットウォーク状台地に立地する不思議な池(雨後出現湖) その名も池山(標高2,064m)の吊尾根にある標高約2,200mの山池。近くにある避難小屋に池名が冠せられている。 尾根直下にフラットな回廊がのびていて、その一角が丸くえぐれて、季節に…

白根御池(山梨県南アルプス)

白根御池は日本第二位の高峰・北岳の登山中継スポットとして白根御池小屋が設けられている。かつては龍神が住まうとされ雨乞い信仰の聖地として多くの参詣者を集めた。アクセスはマイカー規制があるためバスなど公共交通機関を利用。広河原登山口(標高1,529…

長坂牛池(山梨県北杜)

長坂湖。 「長坂湖」という愛称をもつレトロな町に寄り添う池 牛にまつわる池伝説 池の設備 堰体と洪水吐 遊歩道 水上デッキ ブラックバスの魚影が濃かったが釣り禁止に 駐車場 謎の慰霊碑 周辺には「湖」名をもつ溜め池が四つ Googleマップ 「長坂湖」とい…

芦安堰堤(山梨県南アルプス)

日本で初めてセメントで造られた砂防ダム。

道の駅はくしゅう(山梨県北杜)

ウイスキー名にもなっている名水をくめる ウイスキーの名にもなっているサントリー白州工場があるだけあって名水の里の道の駅。 人工のせせらぎの隣には、名水をくむこともできる水場も。スーパーマーケットもあって、名水とともに土地の食材が調達できるの…

山中湖(山梨県南都留)

雪がチョビひげ状態の富士山と山中湖(2022年9月末撮影) 世界遺産の「独立構成要素」でありがながらレジャー性も充実した天然湖 富士五湖のひとつで相模川の水源となっている天然湖沼。 富士山の世界文化遺産登録の際には、山中湖は河口湖とともに独立した…

櫛形山「池の茶屋」登山口の池群(仮称)(山梨県富士川)

まるで山が笑っている口のように、そこだけポッカリと木が生えていない草地。雪と水が一定期間は溜まっていることをうかがわせる。それにしても不思議な地形だ。 はじまりは「池の茶屋」という名の林道 はじまりは「池の茶屋」という林道名だった。池の茶屋…

ぬたの池(山梨県富士川)

「池の茶屋林道」の池はどんな池? 櫛形山は油断ならない。その山腹から山麓にかけて桜池、八雲池をはじめ、気になる池が次々と現れてくる。何年もかけて攻略してきたが、地図でおさらいをしていたとき、「林道・池の茶屋線」なるものを見つけた。 池の茶屋…

身延近藤山の池(仮定)(山梨県身延)

寺院の建物が集まっているあたりが、ぽっかり。伝説ではこの近藤山に大蛇が棲んでいたという。大蛇は池ヌシを連想させるだけに、かつてここに池が? そんな目で見ると池の跡地に建てたように見えなくもない。日蓮ゆかりの大仏閣を擁する身延山。それを構成す…

円井池(山梨県韮崎)

【つぶらいいけ / 円池】何ともいえぬ独特の霊気。水の色もすごい。 秘池の雰囲気が濃厚な霊池 片目の魚と姫の池伝説 下野した皇女と池 円井池へのアクセス 竜珠院まで 竜珠院と登山者用駐車場 作業道を歩く もう1回分岐 池に到着 池の地形と構造 二つの山…

蟹沢池(山梨県甲州)

ロミ蟹とジュリ蟹の伝説が残るロストレイク。 蟹沢池は、難読だが「がんぜき」と読む。 諏訪大神社に池の由来の記され由緒書きがある。この神社、天平宝字元年(757年)に勧請したとあるから古い。雨乞いによって、たちまち池が生じ、蟹が集まり住むほどだっ…

利根川の2砂防堰堤(山梨県富士川)

通りすがりに見かけ、ハイダムスペックはありそうに見えたので急きょ、探索。 堰体下がヘアピンカーブになっていて、地蔵様が祀られ駐車スペース。そこから土砂の山を登って堰体天端へ急登。やはり同じ目的の人が少なからずいるらしく、踏み跡がしっかりある…

黄金池(山梨県甲府)

昇仙峡ロープウェイの山麓駅構内にある人工池だが、最近はお手軽パワースポットとしての認知度が高まってきた。 ロープウェイ創業時から池は同じ場所にあったというので、どういった由来の池か分からないが、巨鯉が30尾ほどいたのだが2013年2月に甲府を襲っ…

島田湖(山梨県上野原)

ダム湖の上流側と下流側で名前が異なる。 神奈川県を貫くように流れる相模川は、北へとさかのぼっていたものが津久井湖からにわかに西へと進路を変え、神奈川の水がめ相模湖となり、その湖面の広がりがいったんせばまるのを待って山梨との県境を迎える。 こ…

千代田湖(山梨県甲府)

「信玄べら」が棲む池 千代田湖という名前は愛称で、正式には丸山貯水池で堤高19mのアースダムが堰く人造湖。丸山溜池(丸山ため池)とも。 甲府を見下ろす山上に堰堤でせき止めてつくられた農業用の溜め池である。千代田村に位置したことと、釣り場・サイク…

およしが池(山梨県大月)

池の名は身を投げて毒蛇となった女性 「葦池」「葦ヶ池」とも。 夫の浮気に悩んだあげく、毒蛇となって呪おうと池に身を投げたおよしさんの伝説が池名の由来とされるが、もともとの地名も葦ヶ窪(現在は「吉久保」)。土砂堰き止め湖で東京タワーが三基立つ…

葭之池(山梨県韮崎)

よしのいけ。 葭之池温泉は、ヨシが茂る湧水池のほとりにある江戸時代創業という老舗温泉。 中央自動車道河口湖線と富士急行大月線・葭池温泉前駅にはさまれたわずか120mの細長い場所に立地。池は温泉旅館の敷地内にあり、「葭之池」と刻まれた碑がまず目を…

馬場堤溜池(山梨県韮崎)

南向き斜面に展開するブドウ畑の一角にある溜め池。 果樹園となって溜め池の必要性が少なくなったのか、はたまた水田用とは管理方法が異なるのか、岸に近づけないほど草木が茂る。取水設備はいずこ? 一方、釣り禁止看板は堂々と立つ。

赤池(山梨県富士河口湖)

十年に一度ほど、このくぼみに水がたまり池になる。最後の出現は2020年夏。 富士五湖ならぬ富士六湖とも。幻の六番目の池 精進湖の近くに「赤池」というヘラブナ釣り堀があるのかと思っていた。じつは精進湖におけるヘラブナ・ワカサギの釣り舟・釣り宿の名…

羽衣の池(山梨県北杜)

【はごろものいけ / 羽衣池】 闊達になだらかな裾を引く八ヶ岳南東斜面の、標高1,610mにある天然の山池。 天女山、美し森、羽衣の池など、昭和時代の若者を惹きつけてきた清里ならではのファンタジックなネーミングは、どこまで由緒あるものかは定かではない…

美し池(山梨県北杜)

八ヶ岳ののびやかな山裾にスキー場として開発されたサンメドウズ清里の敷地の一角にある標高1,500mの池。 天然の池をもとに改造したものなのか、何か目的があって造られたものなのか池の素性が分からないが、抱えられないほどの大岩で護岸されている。 なだ…

忍野ため池(山梨県忍野)

世界遺産の池群を悠然と見おろすのは、強引なまでに人工的な溜め池だった 世界的な観光池となった忍野八海がある忍野村。 北と南を山にはさまれた地形にある盆地の扇頭という絶好の溜め池の立地にあるこの池は昔から気になっていたが、何度訪れても忍野八海…