長坂湖。
「長坂湖」という愛称で親しまれる町中の池。
神さまが乗って来たという白い牛にまつわる伝説のある牛池。
長坂の市街中心近くにあるため、池の周囲は工場と宅地に完全に囲まれている。堰体や洪水吐の構造から農業用ため池と思われる。
岸まわりは遊歩道や親水デッキ、駐車場など公園的に整備されているものの、公園としての名称は見あたらず「長坂湖」という愛称が事実上の公園名として使われている。
「湖」名をもつ溜め池が四つ。
長坂湖こと牛池の近辺には、どう見ても野池なのに「湖」の愛称をつけたものがいくつかある。「みどり湖」「白井沢湖」「米山湖」。
地域の観光振興に野池を積極的に活用しようという動きもあったようだが、うまくいかなかったのか、釣り禁止のみどり湖などは廃墟化しつつある。牛池は釣り禁止から免れているため、入れ替わり立ち替わり釣り人が訪れている。地元もいれば県外も。
デッキや遊歩道は幅も狭く、歩行者とのトラブルを避けるため、釣り禁止とまではいかなくとも、リール釣り禁止やルアー釣り禁止などの措置がとられるケースが多いだけに奇跡のように見える。地元の誰かしらが市や自治会と掛け合って必死で守っているようにも思った。一方、釣り人のものと思われるゴミの投棄も、少ないながら目についた。
ブラックバス釣りでは濃い魚影で人気。
周辺の野池が釣り禁止が多いなか、市街地にあるこの好環境な池で釣りができることは奇跡に近い。当然、この池に釣り人は集中するし、近年では千代田湖、河口湖などからも釣り人が流れてくるそうだ。
その理由は見えバスの多さと手堅さだろう。これだけ打たれながらも、ぽつぽつ出ている。かつての爆釣時代のかすかな余韻というべきか。
池は親水護岸、水上デッキ、遊歩道でほぼ全周にわたって釣り歩きしやすく、アシ、橋脚、水上デッキ下などポイントにも事欠かないのも手がたさの理由だろうか。
未確認ながら、へらぶなも釣れるようである。ほか、ブルーギルと鯉の魚影も確認。
駐車場台数が少ないので休日などは競争率は高い。駐車場までの池の周囲の道は狭いので注意。
牛池(丑池)という名の池は不思議なことに、ブラックバス釣り名所のアタリ名で、ここ山梨長坂の他、静岡県の丑池、千葉県の牛池も地域のナンバーワンスポットとなっている。
マークした場所が駐車場3台。