水辺遍路

実踏・日本の湖沼 9,000湖

坂下溜池(福島県相馬)

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この一帯の相馬の野池に施されていた令和時代の改修によって、独特のアースダムの顔付きが生まれている。
黒くカバーされたサイフォン管が堰体を這う。近くの滝の沢溜池では三本。ここ坂下溜池は一本だが、まだ工事中だったので今後増やしていく予定のように見える。
この方式は奈良時代からずっと土盛り溜め池の鬼門であった底樋管を必要としない点ですごいと思った。堰体の管理と取水運用を切り離しすことができるし、つねに水温が高く酸素が豊富な表層水から取水できるメリットもあり、今後、令和の溜め池の新しい改修スタイルになっていくのか注目したい。

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これが完成形(滝の沢溜池)

相馬の野池で見た新しい取水設備

坂下溜池には工事中の看板が掲げられ、サイフォン式の取水管は一本。湖面に浮いた四角い取水口は大小の二つ。
看板によると工事名は「揚水ポンプの新設工事」とある。サイフォンによる自然流出とポンプを組み合わせた取水方式のようだ。
以下、写真で特徴を見ていこう。


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池をまたぐように据えられた取水管が特徴的。


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水面にはフロート型の取水口が二つ。堰体からロープで結ばれている。
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左岸側には従来のスピンドルハンドル式斜樋もあった。 対してサイフォンの水管は堤のセンターに配されている。


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ディティールが新鮮。
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アクセス路は二車線道路


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岸は崖状
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滝の沢溜池(福島県相馬)

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ハイダムスペックのアースダムに三本の黒いライン。
アースダムなのに見たことのないメカメカ感。
ただのアースダムじゃなくて、ついついニュータイプ対応のマグネットコーティングを思い浮かべてしまう初代ガンダム世代。なんか取って付けた感が昭和ロボ的でえらくカッコいい。
しかし何なんだこれはと思っていたら、近くの坂下溜池もちょうど同じようなコーティングを施工しているところに会えた。
相馬野池で流行の兆し(?)の新しい改修工法のようだ。詳細は坂下溜池の方で見るとして、とりあえずここではフロート取水口に注目。系統別に二基? 四基?
いやはや見たことがない。
今後、一帯では増えていくとも思われる。あるいは全国に?

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奇岩と並ぶちょっと異様な光景

鴻の巣ダム(福島県新地)

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アースハイダムが堰く農業用貯水池。
タンク型の配水池が併設された農業用貯水池のレイアウトは西表島の大保良田貯水池で見て以来だろうか。
貯水池周辺の立入禁止措置が厳しかったが、突破口はないかと周辺を練り歩き、インレット側高台の減圧水槽敷地へアプローチ。
ここからフェンスで進めなかったものの、フェンスのすきまから垣間見えた標識には「松ヶ房ダム左岸幹線用水路」の文字。
なんと直線距離で12kmも離れた山深くにある松ヶ房ダム(宇多川湖)から導水管で水を引き込んでいるらしく、この池も農業用調整池の役割もありそうだ。
いやはや水確保のための知恵と工夫、恐れ入りました。

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bunbun.hatenablog.com
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マークした場所は鏡ヶ池の駐車場。