水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

山形県

白水川ダム(山形県東根)

【しろみずがわだむ。白水ダム公園】 東根といえば、さくらんぼの産地として知られるが、果樹園への農業用水を目的として、甑岳からの水を堰き貯めている県営ダムが白水川ダムである。 農業用ダムではあるが、6つの湖畔広場があり、キャンプ場も用意されて…

ドッコ沼(山形県山形)

ドッコ沼は数ある蔵王の山池のなかでも、盟主たる存在感を放つ池である。 観光地として開発されていることもあるが、湖面標高1,264mの山池としてはオープンで明るい雰囲気だが、かつては竜の棲む沼だったという。修行で蔵王入りしていた覚山法師が、この沼の…

細沼(山形県山形)

蔵王の山池のひとつ。 盟主たる存在感のドッコ沼の近く、三五郎小屋の横手にあり、うっそうとした感じの池である。 その立地から三五郎小屋の用水として利用されていたとも考えられる。ドッコ沼と細沼を描き入れた。ちょっとずつ描いているうちに秋になって…

片貝沼(山形県山形)

蔵王の山池の中でもハイライトといえる片貝沼は、駐車場からもほど近く、手軽に幻想感の漂う池空間を味わうことができる。 紅葉が終わるころには水底に落ち葉が敷き詰められたようになり、また違った表情を見せてくれるが、こうして植物が腐敗せずに底に堆積…

目玉沼(山形県山形)

蔵王の山池のひとつ。 トニー・ザイラー氏顕彰碑のあるパラダイスゲレンデ横に、片貝沼、メダマ沼、ウツボ沼の三池に至るハイキング路入口があり、駐車場、トイレも用意されている。 めだま沼は片貝沼とうつぼ沼の間に位置し、山腹のくぼ地に水面をたたえて…

うつぼ沼(山形県山形)

蔵王の山池のひとつ。 トニー・ザイラー氏顕彰碑のあるパラダイスゲレンデ横に、片貝沼、メダマ沼、ウツボ沼の三池に至るハイキング路入口があり、駐車場、トイレも用意されている。 うつぼ沼は三池では一番奥に位置し、往復30分ほど。 くぼ地にある池のほと…

いろは沼(山形県上山)

いろは沼蔵王の山池のひとつ。 トドマツの樹氷原である観松平には、いろは沼(群)とひょうたん沼が観光スポットとして木道や見晴らし場が用意されている。 一般的には蔵王ロープウェイ山麓線の樹氷高原駅下車から、ユートピア夏山リフトの終点から蔵王観松…

ひょうたん沼(山形県上山)

蔵王山腹湖沼群のひとつ。 トドマツの樹氷原である観松平には、いろは沼(群)とひょうたん沼が観光スポットとして木道や見晴らし場が用意されている。 一般的には蔵王ロープウェイ山麓線の樹氷高原駅下車から、ユートピア夏山リフトの終点から蔵王観松平一…

沼沢沼(山形県東根)

沼沢沼へのアプローチ機材はtern社製verge 8speed。娘がバイト代を貯めて買った機材を借りた。撮影機材はiphoneX 憧憬の秘湖、折りたたみ自転車で到達! この池は長らく私にとって憧憬の秘湖であった。 山本山のような名もいい。思い出深い高知県室戸の幻の…

稗畑沼(山形県天童)

ひえはたぬま。モリアオガエル生息地の稗畑沼。留山川ダムとは直線距離で500mほどしか離れていないが、アプローチルートはまったく別となる留山川ダムに行った際に、アプローチ路入口駐車スペースにあった田麦野集落の案内板に、モリアオガエルも生息する地…

留山第四ダム(山形県天童)

マディーレイクでいい雰囲気。砂防ダム湖であるが直下は天留湖(留山川ダムの貯水池)が広がるもともとはカーナビに出ていた「留川ダム」をめざしていたところ、少し手前の場所に立派な重力式コンクリートダムがそびえている。 ダム標識を見ると、カーナビに…

留山川ダム(山形県天童)

【とめやまがわだむ。天留湖】 天童市が管理する重力式コンクリートダム。現地のダム案内板には「生活貯水池」とあった。市営の生活貯水池、という字面からは想像できないほど立派な多目的ダムである。流量調節により、コイ、フナ、ウグイ、イワナのほか、カ…

新鶴子ダム(山形県尾花沢)

鶴子の集落からまっすぐ正面に峙つのは、100m級のロックフィルダムの威容 日本最大級。堤高100m級の農業用ダム。 令和の時代となったが、貯水池名は「平成の湖(へいせいのみずうみ)」。 国直轄の農業用ダムとして建設されたが、現地の案内板に記された管理…

大谷地沼(山形県尾花沢)

大正浪漫で人気の高い銀山温泉については銀山ダムのページでも紹介したが、山奥の谷間にあるこの温泉街に迫る山斜面を這い上る道がある。 舗装はされているものの離合困難な箇所も多く、カーブミラーも壊れたままの峠越えの道は、新鶴子ダム下の集落へとつづ…

紅花資料館の堀(山形県河北)

河北町紅花資料館。 紅花の産地、河北町の観光拠点。江戸時代に紅花で財をなした豪商の屋敷跡地に土蔵や堀が残る。平成天皇も御幸した。 冬期は雪の庭園のイルミネーションも。 駐車場無料。入場有料。駐車場。 案内板。 マークした場所は駐車場。

洗馬丁溜池(山形県村山)

せんばちょうためいけ。 名前が魅力的だが、湖相、堰体の見ごたえといい、期待を裏切らない。 ただアプローチ路が少し分かりにくい。二車線路の県道300号から1.5車線路の舗装林道に入り3kmほど進むと、右手に池へのアクセス路がある。ダートとなるが500mほど…

平田溜池(山形県河北)

へいたためいけ。 村山葉山はすり鉢のような不思議な形状の山頂をもち土地では古くから霊峰とされてきた。平田溜池は、葉山の東麓に一列に並ぶダムクラスの溜め池のひとつ。 堰体に高さがあり池を囲む山なみが低く見えるのは、この一帯のダムスペック溜め池…

白石山ダム(山形県村山)

しらいしやまだむ。白石山溜池。 ダムスペックのアースダムが堰く吟醸感のある溜池。 周長500mに満たない池に対して16mもの堰体に驚く。池を囲む森はむしろ低めで空が広い。山の頂近くに無理に池を造った苦労がしのばれる。 堰体には南にある塔の沢ダム(塔…

土ヶ沢溜池(山形県村山)

引竜湖の北東に位置する。 訪れた際はマディーな水質だったが雨後のせいかもしれない。大胆にV字形に切り欠いた堰体が特徴的。小さな池なので少々の雨であれば枡形の洪水吐でこと足りるのだろうが、急激な豪雨では役不足にも見える。十年に一度といった豪雨…

通越堤(山形県酒田)

とおりごえつつみ。 酒田野池群のひとつ。ダム便覧の記載はないが、ダムスペックを満たしていそうな堤高がある。 右岸側に未舗装林道が通り、インレット側に未舗装ながら広めの駐車スペース。そこからボートスロープが湖面へとつづくが、車止めもある。 池を…

村山葉山山麓の溜池(山形県河北)

よく見ると「つり禁止」の文字の上に、小さく「冬期間」とある。村山葉山は火山を思わせるすり鉢のような神秘的な形状の山体をもち、土地では古くから霊峰とされてきた。 この葉山連山の東麓に、南北一列に小規模ダムがずらりと並ぶ。そのひとつがこの項で紹…

楯山溜池(山形県大江)

たてやまためいけ。楯山公園。左沢楯山城趾。楯山公園から見おろす最上川の大屈曲 交通の要衝にして天然の要害。中世城郭跡にあるダムスペックのため池。 最上川の大屈曲を眼前に見おろす爽快さ。楯山公園のある段丘の上には、かつて寒河江大江氏によって築…

あやめ池(山形県大江)

楯山公園。左沢楯山城趾。 国道沿いにある楯山公園駐車場から、ショートカットルートだと100mほど、ゆるやかな迂回路では400mほど歩く。(分岐点は下写真)あやめ池はキャンプ場の林間内にたたずむ池で、少年少女の林間学習の一環だろうか、浮子桟橋のような…

大鳥池(山形県大江)

楯山公園。左沢楯山城趾。 楯山公園駐車場から楯山溜池までは、キャンプ場を抜けて400mほど歩いて行くことになったが、その際に溜池のすぐ手前にあった水遊び場のような小池があった。 「大鳥池」という看板があった以上、見過ごせない。 大鳥池といえば、幻…

谷沢堤(下の沼)(山形県寒河江)

谷沢農村公園いこいの森。 公園として整備されており、トイレ、駐車場完備。 上下に大きな池とその間にもうひとつの池があり、公園案内には「上の沼」「下の沼」「中の沼」と記載されている。 上の沼は池の周囲に遊歩道が整備されている。下の沼はへらぶなや…

ながい百秋湖(山形県長井)

長井ダム。 水没ダムが眠る豪雪地帯の人造湖。 ながい百秋湖は、東北屈指の大型コンクリートダムである長井ダムによって堰かれた人造湖。湖のまんなかに竜神大橋が両岸をつなぐ。 この橋を渡ると、歩道の一部に鉄製の窓が設けられているのに気づく。真下をの…

鶴ヶ岡城の堀(山形県鶴岡)

鶴岡公園。 徳川四天王にルーツをもつ譜代大名・酒井氏が治め、庄内藩の藩庁が置かれた。 酒井氏は領民との結束が強く、幕末の戊辰戦争では無敗を誇った。同城下は藤沢周平の時代小説において、たびたび舞台となった海坂藩のモデルでもある。映画化されたも…

山谷堤(山形県酒田)

やまやづつみ。 酒田野池群のひとつ。土地改良区が管理する周囲1kmクラスのなかなか大きな農業用ため池で、きれいな水をたたえた姿は心がなごむ。 池の縁起が記された石碑によると江戸初期に築造され、以後、池の周囲を水源林として植林や伐採など人の手がか…

いろは四十八沼(山形県鶴岡)

マイカーで行ける、小一時間のパノラマ水辺ハイキング。 いろは四十八沼は、月山八合目の標高1400m〜1500mに広がる泥炭層の湿地のあちこちに見られる池塘の総称。観光登山道路が通じているのでマイカーで標高1,400mの月山八合目まで行けて、駐車場、トイレの…

無量の池(山形県鶴岡)

月山八合目の弥陀ヶ原にある「いろは四十八沼」のひとつ。無量の池だけ名が与えられている。 しかし四十八の方は「沼」なのに、無量の池だけ「池」であることが気になる。 もしかしたら、無量の池は四十八沼に数えるのは誤りで、「大石内蔵助と四十七士」み…