へいたためいけ。
村山葉山はすり鉢のような不思議な形状の山頂をもち土地では古くから霊峰とされてきた。平田溜池は、葉山の東麓に一列に並ぶダムクラスの溜め池のひとつ。
堰体に高さがあり池を囲む山なみが低く見えるのは、この一帯のダムスペック溜め池に共通した特徴。けっこう無理をして貯水量をかせいでいる感じで、築造をめぐる苦労がしのばれる。
近くにある池と同じタイプの釣り禁止看板が堰体に掲げられていた。ただ、向こうの池は「つり禁止」の上に小さな文字で「冬期間」と記されていたが、こちらはその表記がない。
堰体下には二つの滝もあり、アプローチルートはちょっとハードな1.5kmほどの未舗装林道。がんばってオートバイでアクセスしたが、歴史遺構がぽつぽつ点在するハイキングコースにもなっている。
池のあった場所には室町時代に宿用院という寺院があったようなので、道自体はかなりの古道のようだ。
釣りこそできないものの、会った瞬間、ちょっとした感動というか達成感が得られる池だった。