水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

馬走ダム(静岡県清水)

まばせだむ。

畑の中に取水ハンドルが・・Googleマップの最新「謎ダム」

最近の池めぐりの愉しみのひとつ、Googleマップが次々とくり出してくる「謎ダム」に行ってみる。
さて今回は「馬走ダム」なるものがGoogleマップに追加されているではないか。(下画像・2023年4月現在)

「ダム便覧」をはじめとするダムマニア向け情報にも、静岡県の農業用ため池データベースにも「馬走ダム」なるものは出ていない。
航空写真で見ても水さえ溜まっていないようである。一体、どんなダム?


 

難読の池

そもそも地名が難読。馬走は「まばせ」と読む南北に細長い区域。すぐ東側には船越堤があり、南には日本平。丘陵地の谷筋という地形のようだ。

bunbun.hatenablog.com


 

周辺はハイキングコースが設定

現地近くは、ゆるやかな坂がつづく丘陵地。住宅地は少し遠いのに、歩いている高齢者がぽつぽつと。


 

現地に到着

一車線の舗装農道を南側からアプローチしていくと、ダムがあるとされる場所のすぐ南で一般車通行禁止の看板。ここからは徒歩で北上。というか、Googleマップ上ではすでに池のインレット側に達しているはずなのだけれど。


 

ダム湖があるべき場所

Googleマップ上でダム湖として表示されているエリアとちょうど合致する広さの畑が広がっていた。
畑といっても中途半端な感じで、植林がされているだけ。両側は森。


 

堰体があるべき場所

堰体が本来あるべき場所には、一本桜。道が二度、直角に折れ曲がっていて、いかにも堰体天端に道が通っていたという構造。一本桜があるのも、いかにも堰体っぽい。
しかし堤と思われる部分の高さは数メートル程度。埋め立てをした可能性もあるので、一見しただけでは何ともいえないが。


 

池の痕跡

フェンス

畑を囲うには、やや不自然に見えるフェンス。これが池であったならと思うとしっくりくる。

市が設置した看板

これも畑にしては不自然。危ない畑。やはり池と見れば、しっくり?

きわめつけ!

ああ、来てよかった、という瞬間がコレを見たとき。
畑から突き出したスピンドルハンドル。取水設備のものと見れば堤体の位置や幅もしっくり!
しかし堤高や池名などは依然として謎。