池の上第1溜池(右側の森の中)と池の上第2溜池。
平戸島の棚田を潤す溜め池
池の上第1溜池は「ダム便覧」にも掲載された堤高15mの溜め池で、「ダムを見守る夫婦猿」という特別記事にもなっていてとてもワクワクさせられたが、長崎県オフィシャルため池データベースでの登録値は堤高12.3mとなっており、残念ながらダム落ちの可能性が出てきた。
それでも平戸島の棚田を潤す地形の妙味、池畔に立つ猿の石像の謎、そして簡単には会うことができないアプローチの難しさなど、この池の魅力が減じるわけではない。
また、長崎県ため池データベースが国の号令のもと自治体がまとめた最新かつオフィシャルなデータベースとはいえ、カンペキというわけでもない。間違いや特定できていないものもある。下のように間違いでなければ世界一のアースダムか、というような記載もあるのだ。
そんなわけで自分の備忘録も兼ねて当ブログでは「ダム」カテゴリに入れている。
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アクセスは一筋縄ではいかない
アプローチ路入口。ここからは池へと枝道を歩く。Googleマップのナビでは池の下まで道を示しているが、カーナビの方はお手上げ状態。今回導入したトリプルナビシステム(?)の面目発揮
けっこうな急坂。息が切れる。10分ほど歩いたところで害獣除けのゲート封鎖。
うーん、池の上まで来てしまったが、池の方は顔を見せてくれる気はないらしい・・。とりあえず引き返すしかなさそうだ。
池の直下まで下った。隣には堰体がそびえているはず。ハイダムスペックだけに堰体の裾が足もとまで迫っていておかしくないんだけど・・
実際は、こんな感じ。よく見えない
少し上った所から。これが堰体の法面ということだろう。木との対比から斜度が分かる
池の上第1溜池
この林道からは池を見ることができなかったので、空撮で周辺地形やルートなどの状況を確認することにした。
下段側にある池の上第2溜池から。上の山の中に池の上第1溜池の堰体らしきものが見える。近寄ってみよう
堰体は一応、手入れがされている。場所が場所だけに大変だろう。先ほど堰体法面だと思った場所は左岸側の尾根で堰体そのものではなかった
いい感じの集水地形だが水源林はそれほど広くはない。堰体には斜めに駆け上がる犬走りが付いている。写真左手の左岸側中腹にアプローチ路がつながっているようにも見える。そして堰体直下には、先ほど歩いた林道も見える
常設の取水設備はこの角度からでは確認できないが、ホースを使ったサイフォンらしきパイプが左の方に見える。パイプは森を下に下っている。
池の上第2溜池
第2溜池の方は農道から直接見ることができる。堰体天端には猿の石像がある。
水の色が第一溜池とぜんぜん違う。
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