山池なのに、グッピーが生息?
箱根・伊豆方面の池にくわしい方から、箱根の仙石原高原にグッピーが生息する不思議な池があるとの情報をいただき、さっそく現地へ。
しかしここに掲載するまで、恥ずかしながらかれこれ一年以上。というのも、標高の高い箱根にあって、熱帯魚が生息するだけの温水がどこから流れ込んでいるのか、はたまた、どんな成り立ちの池なのか、現地に行ってもてんで分からず謎は深まるばかり。
湯気の立ちそうな厳寒期に再調査すれば、何かヒントをつかめるかと思いつつ再調査できぬまま今日に至る。
一年前の写真と現在の写真をしらっと混在させるのも心が痛むので、今冬こその再調査の前にいったん、ご報告。



池の立地
標高700m弱の仙石原高原。
芦ノ湖から流れ出す早川が高原をうねるように縦走するそのかたわらに、複数の池が地図に記載されている。
ゴルフ場など開発されており原生林に埋もれているわけではなく、縦横に管理道が走り、池へのアクセスはオートバイでも問題なかった。ただ場所の目印となるものが、いまひとつない。
近辺で目を引くのはイタリ池。箱根の温泉水を貯めるための特殊な池だが、温泉水といってもアッツアツではなく、かつて草魚を放流したとの話もある。
国土地理院の地図で見ると、イタリ池から細い流れ込みが早川に合流している。温水が混入しているとしたら、まずこの線を疑いたくなるが、グッピー池とは1.5kmも離れている。
もうひとつ気になるのは、早川をはさんで東側100mほどのところにある浄水場。でも浄水場から温水を排水?
浄水場の南には仙石原プリンスホテルをはじめ温泉ホテル街が広がる。池から見ると上流にあたり、むむむ、これはもしかして。
池の形態
池の周囲長は200mほどもあり思ったより大きい。雑木林に囲まれ、一見、天然の池のようにも見えるが、大岩などを配してそれらしく見せた人工池の可能性も。
水面をのぞきこむとけっこう寒い季節だったのに、あっけらかんとグッピーが泳いでいた。水温が高いためか苔がよく生えていて緑の絨毯を敷き詰めたよう。
「あぶない」の看板もあり、一応、人が来ることを想定しているようだ。
熱帯魚が生息する池とは
熱帯魚が生息する池や川は全国で散見される。
沖縄ではティラピアという熱帯魚が公園池や川でふつうに見られるし、本土や四国でも工場排水などの温液によって生息環境が維持されるケースもあった。
熊本の市街地にある江津湖は年間を通して水温が一定で熱帯魚も生息しているとのこと。
極端な例では、北海道三大秘湖の奥にあるオンネトー湯滝の池のように天然の温泉水が混入し、グッピーの生息に適した水温が保たれたものもある。(現在はグッピーは駆除されている)




その他の魚類
鯉と日本産淡水魚らしき魚も。
上段の池
上段には堤構造を持つ人工池らしき池もあった。調査継続。
池の構造・設備
水の流入口と出口を探す。調査継続。



空撮






Google マップ
マークした場所はアプローチ路入口。