【えづこ / 水前寺江津湖公園】
熊本市の顔ともいえる水辺公園
江津湖は、上江津湖と下江津湖からなり、熊本市中心部に位置しながら豊かな自然が保全されており、湖を中心構成要素とした水前寺江津湖公園は同市のシンボル的な総合公園となっている。
ビジターセンターや遊歩道もあり、水路がめぐらされたのびやかな芝生広場は都市公園でも屈指の美しさを誇り、都市公園100選、平成の名水100選、日本の重要湿地500にも選定されている。
無料駐車場はあるが夜間閉鎖。
江津湖の成因と形態
加藤清正が造ったともいえる? 河川膨張湖
加勢川の河道が膨張するかっこうで上江津湖、下江津湖が広がる。湖周長6km、湛水面積50ha、最深部2.6m。
もともとは湧水の湿地帯だったようだが、江戸時代初期に加藤清正公が水害防止の清正堤(江津塘 / えづとも)を築堤したことで、堤の東側に水がたまるようになり、現在の江津湖が形成された。
下の写真は江津湖西岸側にのびる堤(江津塘)。
水温は年間を通じて一定
水温は年間を通して18度前後。夏は涼しく、冬はあたたかい恵まれた環境だが、夏場は下江津湖の水温が高くなりすぎて水生植物や藻類の大量繁殖が問題視されている。
水前寺江津湖湧水群
阿蘇山からの豊富な地下水が市街地の中に湧き出す。湧出口は江津湖の湖底や岸辺のあちこちに見られるが、江津湖全体では10年で10万トンも湧水量が減ったとの報告もある。
江津湖は熊本市で最大の湧水地です。また、江津湖一帯の湧水群は、阿蘇の大噴火等により形成された地質によって豊富に蓄えられた地下水が湧出しており、水前寺江津湖湧水群として「平成の名水百選」に選定されています。
江津湖では 600種を超える動植物が生息するなど、貴重な生態系を有し、環境省の「日本の重要湿地500」にも選ばれています。





下江津湖
インレット側からの全景
吐き出し河川


吐き出し側からの全景(カヌーコース)
中ノ島、竜の鼻
下江津湖には島が複数ある。下の写真の中ノ島には昔は茶屋もあったらしい。
上無田水神


外来性の水生植物が覆う
ミズアオイ、ウォーターレタス(2023年)



水草駆除船


カヌー競技の目標物とフロートボートの釣り人


野鳥観察デッキ
犬の散歩はご遠慮くださいとのこと。



湖畔広場の湧水
犬を洗うのは禁止。




ビジターセンター・売店
江津湖の動植物についてのミニ資料展示がある。名物は江津湖サイダー。


2015年の下江津湖


接続水路(加勢川 / 中江津湖)
幹線国道がまたぐ(江津斉藤橋)


上江津湖
人工湖岸7割、半自然湖岸3割
自然湖岸は0%。
半自然湖岸とは、水際線は自然湖岸に準じるが水際線から約20m以内に人工構築物がある状態の湖岸を指す。
屋形船、ボート発着所
駐車場あり。








SUP&カヌーツアー


じゃぶじゃぶ池
駐車場あり。






江津湖に生息する魚と動植物
豊かな生態系
クロツラヘラサギ、ヤリタナゴ、ベニイトトンボ。


海水魚から渓流魚まで。さらには熱帯魚も生息
水温が年間を通じてほぼ一定であることから、都市部とは思えない豊かな生態系を育んでいる。なかでも魚種は、海水系のボラから渓流魚のアユ、さらには熱帯魚のグッピーまで多種に及ぶ。
ブラックバスやライギョの好釣り場としての人気も高いが、近年は外来魚投棄用のイケスが設置され、リリース禁止も条例で定められており、駆除の方向性が明確に打ち出されている。
また江津湖は熊本屈指のヘラブナ野釣り場となっている。
釣りには入漁料が必要。





外来魚再放流禁止
案内板
指定外来魚回収いけす



外来魚回収ボックス
植物
国指定天然記念物のスイゼンジノリ発生地
世界でも日本の九州(福岡と熊本)にのみ自生する絶滅危惧種。江津湖のスイセンジノリ発生地はフェンスで囲われており、国指定天然記念物に指定。
ヒメバイカモ
九州では江津湖にのみ自生。
11月の花
上江津湖の流入河川(加勢川)にて。


マップ
ニッポン湖沼図鑑マップ
ver.1.0(2024年5月)
公園駐車場マップ
現地案内マップ


Googleマップ
マークした場所が駐車場。