豪雪の湯治場の池で泳いでいたのは熱帯魚?
南八甲田山系の山腹にある蔦温泉は千年の歴史がある湯治場。大正時代に建てられた本館は味わい深い。
池は駐車場敷地のど真ん中にあり、岸は石組みで四角形。飾りものの池を置くような軟弱な湯治場ではないし、歴史ある温泉だけに洗濯や炊事やらの用水池として造られたものか、防火用水池の用途もありそうだ。
メインの池のほかにも庭にも池がある。この池で泳いでいたのは、細長い日本産淡水魚のほか、どうやらティラピアらしき魚。沖縄ではけっしてめずらしくない外来種の熱帯魚だが、ここ豪雪地帯の山の中となると話は違う。下の写真、一見、ブルーギルかと思ったが、シルエットやヒレの形状がティラピアのように見える。


寒冷地で熱帯魚が泳ぐ池の事例
北海道でも秘湖と呼ばれる湖の奥に熱帯魚のグッピーが乱舞する池があったり、箱根の芦ノ湖近くの池にグッピーが棲みついている池もあるが、いずれも観光目的で放流されたもの。
生息が可能なのは流入する温泉水で冬でも水温が高く保たれているため。ただ、北海道のケースでは近年、問題となり駆除が行われた。
事例の三つ目に挙げた伊東の池は寒冷地ではないが、本来は近海では越冬ができない種が生息していたケースとして入れた。
蔦温泉の施設
温泉
風呂場は酸ヶ湯温泉の千人風呂と似た造り。
建物の外観・館内




大町桂月の資料室
庭池
沼めぐりコース入口
蔦の七沼の登山拠点にもなっており、駐車場、公衆トイレあり。


マップ
池さんぽマップ
Googleマップ
マークした場所は蔦温泉の駐車場。