むりょうためいけ。
田畑を見下ろし集落からすぐ歩いて行けるので、管理者にとっては便利な立地だろう。獣除け電気柵をまたいで堰体をけさがけにした軽トラスペックのスロープを上がっていくと、底樋門が露出するほどに水位を抑えたスリ鉢の池が現れた。
ダムスペックを満たす農業用ため池であるが、ダムといっても水を抜くための栓はコレ! お風呂の栓を二まわりほど大きくした感じ。
といっても、これ一つとうわけではなく、階段状に何個も付けられていて、ちょっとずつ水を抜いていくと、写真のように一番下にある親分のような池の水ぜんぶ抜ける水門が姿を現す。
洪水吐は軽トラが通れるようアルミのハシゴが渡されていてワイルド。この橋を渡った右岸側は水面への斜面に沿って階段状の斜樋取水口。水位に応じて階段にある風呂栓のような池の栓をはずしていく原始的な方式。底樋のある水位ラインまで栓が開けられていた。
堰体と注意看板。小学校PTA設置なので地元の子ども向けと思われます。
よくある「入るな!」「遊ぶな!」「近寄るな!」ではなく、「気をつけて!」というところに地域の志の高さを感じました。