【みどりいけ / ミドリ池】
百名山・八ヶ岳の東側山腹に広がる標高2千メートルの高原台地に、まるで宝石のように象嵌された緑美しい山池。
池畔には山荘が立ち、晴れていれば逆さ八ヶ岳も。池を包む森ぜんたいが苔蒸しているといっても過言ではないほど、モスグリーンが目にしみる。まさに、みどり池。
池までは登山口から二時間ほどの山歩きとなり、軽登山の装備でのぞみたい。
池岸と構造
成因がよく分からない。上流と下流側に沢らしき筋が見られるので、ゆるゆるの堰き止め構造だろうか。岸には大きな岩もあるが多くは土と礫で、苔によってコーティングされている。
水ぎわまで迫った木によって根締め効果もあるようだ。
池の吐き出し
池の流れ出しが苔蒸した涸れ沢の状態になっている。
池の中の様子
鳥類とミズスマシを確認。底は全体的に浅く、苔と草が絨毯のよう。浮き草のようなものも。
みどり池までの行程
登山口までのアクセス路
狭い舗装路なので対向車に注意。こちらの表記は「ミドリ池」。英語表記はなんと「Lake Midori」 ! あはっ。
登山口駐車場
未舗装で10台分ほど。こちらの表記は「みどり池」。しっかり池を示してくれるので心強い。
登山口ゲート
「稲子湯唐沢橋登山口」が正式な名。
登山路
最初はダート林道
まもなく稲子湯方面と分岐。
渓流横の分岐
渓流にかかる橋のところで分岐。橋はロープが渡され、渡るなという感じ。登山路は橋ではない方へ。この渓は、みどり池から流れだしているものだろうか。
この分岐点までは車両が通った痕跡があり、つまり傾斜もさほどでもなく歩きやすい道だったが、みどり池まであと600m。ここから急登。
急登を経て
急登を経てなだらかな台地へ。
台地に出ると再び、車両のワダチが。
正体は君だったのね
みどり池湖畔に立つ山荘の物資輸送用のキャタピラ車。
キャニコム社製の新丸包。だじゃれネーミングを付けるおもしろい会社。
この先、クルマの運転ができなくなったら、これで池めぐりか。
そういえば老人が中古の芝刈り機に乗って遠く離れた兄に会いに行くロードムービーがあった。いい映画だった。
ハンディGPSデータ
移動距離3.8km、獲得標高442m。
表示されている標高は2,043mとなっているが、公式の湖面標高は2,097mとなっている。
池畔の山荘とキャンプ場
池のほとりに、しらびそ山荘が立つ。池が庭のような贅沢な構成。リスの姿もあった。キャンプ場も併設。
地形
池から下流側
松原湖方面へと扇状に谷が広がっている。
池をのせた台地のエッジ
フラットな高原台地の末端に池が位置しているのが分かる。この斜面が急登区間である。
池から山側
池の位置が少し分かりにくいが、中央の丘の左裾に池を含めた切れ込みがある。池から山に向かって流れ込みの沢が続いているようにも見える。なるほど、じゅうぶんな集水地形だ。
池の拡大
ズームすると池の地形的特徴の情報が失われてしまい、あまり得るものがない。このアングルからだと山荘も木の影に入って見えていないが、池の右側にある。
山池めぐり絵図
Googleマップ
右上のピンが示す場所は、みどり池への登山口駐車場。地図左下に、みどり池がある。