水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

高野山ダム(新潟県津南)

【こうのやまだむ。高野山調整池】
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発電用ダムとしては日本初のバットレスダムとして竣工したが、1971年の大規模改修時に撤去され、前面側アスファルトフェイシングのロックフィルダムとして生まれ変わった。現在は東京電力が管理。
よほど貯水池にむかない土質なのか、堰体前面から護岸にかけて徹底的にアスファルトで固められている。インレット側までアスファルト。さらに無気味なのが流入河川も流出河川もない。台地にぽつんとダム湖がある状態。流出側も鋼管が発電所まで下っている。
水の流入口は右岸側の導水路。なぜだろう、コンクリートとアスファルトで埋め尽くされた池は何か不穏な空気を漂わしている。ひとことでいうと無気味なのだ。
発電用なので短時間で水位が大きく変動するあたりも怖いが、岸から底までコンクリートで固められているので、波や水流がやわらげられることなく、ダイレクトに堰体側まで届くようだ。
ざぶん、ざぶん、ざぶん、ざぶん。
一定周期で波が人工護岸を叩く音が無人の台地に響いていた。

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導水路からの流入口。調整池の奥まで徹底してコンクリートが敷き詰められている。


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自然の岸がない池というのは、何か心を不安にさせるものがある。
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流入河川も流出河川もない。アプローチ路は一部ダートだがほぼ舗装された1.5車線。
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