沖縄本島から東350kmの洋上に浮かぶ南大東島。
その北側の海岸である本場海岸近くにあるコンクリート升状のファームポンド。
南大東島は、島自体がスポンジ生地でできたアップルパイのような形状なので、海岸周辺の標高がいちばん高く海抜40mほど。
多くのファームポンドは「幕下」と呼ばれるくぼんだ盆地の中にあるが、比較的新しいものは外輪台地上に造られたものもあり、その事例としてこの池を採りあげた。
流入河川はないので天水(雨水)が頼りと思われるが、コンクリート護岸には水の流入口らしき穴も見られた。
禁止されるものがない南大東島において、初めて規制看板を見た。
通常なら水路網を通して農地に水を落としますが、南大東島ではポンプと送水管、ホースを組み合わせて、ひとつひとつの畑にきめ細かく水を送っています。
掘り込みタイプの池のため、池の水位よりも畑の方が高い位置にあるのでポンプは不可欠。
下の写真のポンプ室裏には、何本もの送水管があるのが見えます。これらの送水管の先では、さらに各畑ごとに分水したホースを土中に埋めて作物の根に直接給水するという水の節約ぶり。