島のダム湖とは思えない複雑な山なみと奇岩を映し込んだ水面(みなおもて)。その湖底には江戸期に開墾して以来、二百数十年ものあいだ水田耕作をしてきた「山田地区」なる集落が眠っているという。
山田という名は人の名では一般名詞的に使われるほどのメジャー感ゆえに、山田ダムをなんとなく軽く見てしまっていた自分の浅はかさを碑文を読んで思い知らされる。
命懸けで山奥に田を切り拓き、神々を祀って二百年・・その名も「山田」なのだと。ああ山田・・神々しく見えてきた。
堰堤はコンクリート。釣り禁止。
奥にのぞくのは島いちばんの観光名所・寒霞渓(かんかけい)。
アプローチ路は1.5車線舗装路。