水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

和泉ヶ池(千葉県東金)

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東金市の都市建設部都市整備課まちづくり推進係が2012年に掲げた「セントラルパーク」というポエムのような町づくりビジョンがある。

緑に包まれた両総台地が九十九里平野に落ち込む。
遠く太平洋を渡ってきた風が、はじめてぶつかる森。
この森に入り組んだ谷(やつ)と、山武杉がつくるスカイラインは、この森に独特な風景をつくる。
森の中には、さまざまな池や沼が点在し、水辺にはたくさんの野鳥が集まる。
木々は、沼に深いかげを落とし、神秘的な風景がときとして出現する。
(東金市オフィシャルサイトより抜粋)

ここで謳われたセントラルパークとは「市民の自由な活動の場として解放された」場であり、どんなにまわりが都市化しても変わらぬ自然を持った場所。
和泉ヶ池と、周辺の八鶴湖、岩川池、杏ヶ池、雄蛇ヶ池の五つの湖沼を、まとまった空間単位である「五つの家」として展開・・と、やっぱりコンセプトがすごくポエム。
意味はよく分からないけど、惹かれる。池を単なるインフラではなく文化という文脈で捉えて市民生活に生かそうという理想を感じる。
確かにこの池も、新興住宅地に隣接した調整池のような池なのに、釣り場として華やいでいる。
フェンスの一角に切れ目があるし、岸はフラットに舗装されているし、どこかゆるくスキがあっておもしろい。
古い取水設備も、現役ではなさそうに見えるけど、オブジェのようで味わい深い。不思議な魅力をもった池である。

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