水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

秦野の池窪(神奈川県秦野)


 
みごとな池ができそうな地形だなと思って、その風景が印象に残っていた。いっしょに歩いていた妻は「池窪の大悲観音」という小さな社があったことを覚えていた。
「池窪」という名が気になって調べてみると、なんと大雨の後、四回ほど幻の池が出現したとの土地の古老の話が!
広さは甲子園ほど。実際のくぼ地のスケールに近い。水が張ると深さ3mほどにもなり、江戸時代には水死した人も出たらしく、観音様はその供養のために建てられたものだという。「池久保」という当て字は「窪」を忌み遠ざけた結果か。
近くにある震生湖は関東大震災の土砂崩れによって生まれたものなので、震生湖によって水が堰かれたことが、地下水脈に変化を来し、近年は池窪に水が溜まらなくなったのだろうか。
ただ地形的には、震生湖と池窪は微妙に谷筋がズレていた。

ロストレイク

配水池横の休憩所。テーブルの奥に見える広いくぼ地が池窪


渋沢丘陵の尾根伝いの小径。富士山や秦野の市街地を一望。


配水池下のくぼ地に、かつて「池窪(池久保)」という幻の池が?!

bunbun.hatenablog.com


マークした場所は、金井場休憩所。その南東側が池窪。