水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

新池(京都府京都)

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平常時の水位は低く抑えられており、溜め池であると同時に洪水吐の位置から調節池としての機能を担っていることが分かる

隣接する地名が百々ケ池(ももがいけ)。おもしろい名だと思って来てみたが、この立派な池は新池という名だった。
池の両岸側に道路が通り、厳重な忍び返し付きのネットフェンスには選挙候補者の立て看板がずらり。どこか一様な表情のそれらの顔の下には、まるで不支持者の抗議のようにたくさんのゴミが散乱。
自治体、警察、土地改良区の三位一体で立てられた立入禁止看板あり。
堰体には斜樋があり、土地改良区が管理に加わっていることから、もとは溜め池としてのルーツがあることが分かる。一方、市の管理も入っており平常時の水位は低く抑えられていることから、洪水調節機能も兼務しているようだ。

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町中とは思えぬ堂々たる堰体

ダムスペックに迫ろうかという立派な堰体は、中ほどの高さのところに水路が通るめずらしい構造。これは洪水調節機能を追加するときにカサ上げしたものだろうか。
有刺鉄線に護符のように並ぶ規制看板、散乱するゴミは悲しい姿だが、池には立派な堰体と柵付きの湖周歩道も備わっている。地域住民の数も多そうなだけに、親水機能を加えることができれば、地域に愛される池になれるキャパシティを持っている。

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インレット側もがっしり固められている

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