防災調節池という名が付いていたが、構造や立地からもとは農業用の溜め池だったと思われる。大衡町はもともと溜め池の多いエリア。堤の下には今も水田が広がる一方、池上の高台は整地され第二仙台北部中核工業団地に。
工業団地には三つの防災調節池が設けられているが、いずれもダム型。楳田川防災調節池は周囲を万葉クリエイトパークという公園として一体的に整備することで、調整池とは思えぬほど豊かな親水機能を有している。
水位は低く保たれつつも、ハスとヨシが繁るあいまに水面がのぞく。水面からわずかに顔を出す程度の小ぶりなオリフィスは溜め池の底樋を改造したものだろうか。スクリーンに草木が繁茂し、自然に溶け込みそうだ。
小型のオリフィスで済むのは、溜め池用だったと思われる大型の非常用洪水吐のおかげだろう。
流れ込みは右岸側に人工渓流風にデザインされた水路。調節池ではありながら水ぎわまで下りることができるのは珍しい。
マークした場所は駐車場。