水辺遍路

訪れた1万以上の池やダムを掲載

うなづき湖(富山県黒部)

【うなづきこ / 宇奈月ダム】

国交省直轄ダムが堰くダム湖だが、この貯水池の最たる景観要素であるヨーロッパのお城のような建物は、関西電力が所有する発電施設の放水口だったりする。赤い部分、よく見ると放水ゲートなのが分かる

堤高200mに迫る日本一のハイダムである黒部ダムが後詰めに控える黒部川の水力発電ダム群においては、もっとも下流にあるハイダムである。とはいってもちょっと異色なのは、このダムだけは関西電力所管ではなく、国土交通省直轄で、洪水調節が主目的。
トロッコ列車で有名な黒部峡谷鉄道の始発駅、宇奈月駅がダム下にあり、ダム湖右岸を路線が縫う。クルマが走れる一般道は左岸側にあるが、ダム湖なかほどの尾の沼公園で行き止まりとなる。尾の沼という名だが池はなさそう。かわりに日帰り温泉がある。
ダム湖のヨーロッパ城郭然とした建物もユニークだが、宇奈月ダムの重力式コンクリートの堰体も強烈なインパクトがある。

大きく口を開けた三門の非常用洪水吐が特徴的な宇奈月ダム


三門の非常用洪水吐がとにかく大きい。水を貯める気が感じられない。
三門の中央の穴はゲートさえない。左右の二門も、大きな開口部に対してチョビヒゲ程度のローラーゲート。高さはわずか3m。
穴の高さに対してあまりに低いものだから、もしやゲートが下に沈み込むドロップゲートではないかと色めきたったぐらい。
クレストの三門の穴に達した水は、どうぞどうぞ出て行ってくださいといわんばかりの潔さが、このダムの顔を独特のものにしている。
常用洪水吐たるオリフィスの二門のスリットも深い。そして上流にある関西電力の出し平ダムと連携して排砂を行なうための排砂ゲートが二門。
これだけゲートだらけのダムというのもめずらしい。ダムファンはこのダムを裏側から見ると萌えるそうだ。裏から見るとゲートだらけなのが一目瞭然。

ダムサイトには駐車場とダム資料館もあって至れり尽くせり。予約をすれば監査廊見学もできるようだ。
ただ、訪れた日はあまりに朝早すぎたせいか、人よりも猿の方が幅をきかせていてちょっと怖かった。
宇奈月ダムへの市道は冬期通行止め。

案内板と駐車場


堰体近影


ダム資料館



黒部川の池群ラフ(ver1.0)


観光ポスター(2022年)