水辺遍路

訪れた全国1万1,450の池やダムを独自の視点で紹介

仙人谷ダム(富山県黒部)

仙人谷ダム行軍の起点となる欅平ビジターセンターの階段にあった仙人谷ダムの写真と、黒部峡谷の地酒コラボ

黒部の最秘境ダム

水力発電用の仙人谷ダムは黒部ダムの下流側に位置するが、黒部ダムは世界的観光地になっていて今やサンダルでも行けるだけに、目下、黒部での最秘境ダムといえばこちら仙人谷ダムといって差し支えないだろう。
激レアの、斜め引き上げシェル構造ローラゲートを装備。近代土木遺産。近代化産業遺産。
自力で行こうとすれば、「黒部にケガなし」の言葉が示す緊張感ほとばしる道程が待っている。

仙人谷ダムに会うためには見学会か、戦慄の「水平歩道」ルートか

関西電力が主催している見学会で、通常は関係者しか乗れない欅平からダムまでトンネルでブチ抜いたトロッコ列車で行くのが一般的だが、無料ということもあって抽選は高倍率の狭き門。
そこで見学会を使わず自力で行く方法を検討した。


「水平歩道」・・名前とは裏腹の超危険ルート

「黒部にケガなし」という黒部登山者たちの有名な言葉がある。これはおもに欅平から仙人谷ダムまでの「水平歩道」と、仙人谷ダムから黒部ダムまでを含む「下の廊下」というルートに対して語られる言葉で、転落すればケガでは済まないというコワい意味。
もともとは仙人谷ダム建設のために造られた。資材や機材を運ぶために岩盤を彫り込んで幅1m弱の水平な道を通した。ただ、その場所がとんでもない所で、足を踏みはずせば200m下の谷にまっさかさま。


 

2024年からパッケージツアーとして旅行商品化

これまでの見学会が2024年からは『黒部宇奈月キャニオンルート』というネーミングでパッケージツアーになることが決定。
ただし現在運行されている宇奈月〜欅平間のような観光兼用のトロッコ列車のような一般開放ではなく、切符を買えば誰でも乗れるというわけではない。あくまでパッケージツアーでの参加となるので、見方を変えれば現在は無料の見学会が高額商品化するということになる。


 

アタックレポート

2022年

山小屋の予約

山小屋の情報によると、ヘッドライト、足のどろよけ、ヘルメット必須とか。阿曽原温泉小屋泊で仙人谷を登った先にある仙人池も同時攻略しようと目論んだが、行程の厳しさに右往左往しているうちにさっさと阿曽原温泉小屋の2022年の予約が埋まってしまい万事休す。
せめて水平歩道の様子を自分の目で視察し、可能なら空撮など地形把握を行うつもりで現地へ。

nebukurou.com


トロッコ列車 宇奈月駅

駐車場有料。おまけにトロッコ列車の往復切符、とてつもなく高額。

うなづき湖と新柳河原発電所

bunbun.hatenablog.com

うなづき湖をまたぐ猿の吊り橋

出し平ダム

進行方向、右側に見える。

bunbun.hatenablog.com

鐘釣

地形がすごい。


小屋平ダム

進行方向、左側に堤体正面が見える。

bunbun.hatenablog.com

トロッコ列車終点の欅平駅

窓からのぞく扇風機がデカく見えるぐらい狭い運転席。運転手さんの足がはみ出ている。


欅平のビジターセンターと水平歩道起点への登山口

水平歩道の入口に行くまで、登山が必要。登山口はビジターセンターの隣にある。ビジターセンターには黒部峡谷と電源開発に関する資料展示がある。(無料)

水平歩道起点への分岐

上級者以外は立入禁止との看板。山なみが見たことがないぐらい、やばい。

水平歩道起点

登り詰めたところが水平歩道起点。ここからは水平な道とはいえ、毎年滑落で死者が出る道。「水平歩道」というイージーなイメージの名前とのギャップが怖い。



 

ビジターセンター資料館

仙人谷ダムまでのルートの展示



 

富山県の地酒マップ

観光ポスターより。



 

マップ

資料館に展示されていたマップ

池さんぽマップ

全国の秘境ダムマップ

作成中。ver.1.0


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Googleマップ