水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

太刀洗の池(静岡県浜松)


家康の妻を殺害した刀を洗った池

柴咲コウ主演のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」や「どうする家康」ゆかりの地にもなっている悲劇の池。
佐鳴湖も近いこのあたりはかつて池のある藪だった。戦国時代末期、ここで井伊家の血を引く一人の高貴な女性が暗殺された。女性はのちに天下を手中に収める徳川家康の正室、築山御前(駿河御前)。
時の権力者の織田信長の逆鱗にふれて毒婦の汚名をかけられ、浜松城召喚の途上、夫の密命を受けた従者の手にかかり、この地で斬殺された。
その際、首を刎ねた太刀を洗ったとされる池が太刀洗の池とのこと。(大河ドラマなどでは佐鳴湖畔の船着場で自害したことになっていた)
築山御前の怨念か、以後、池の水はずっと血で染まったように赤かったとも、一気に枯れたともいわれている。しかしちょうど百年後、彼女の魂を供養する百年法要が行われると、池の水は百年ぶりに透明な水にもどったとか。
池のあった場所は医療センターの駐車場になっており、「史跡・太刀洗池」と刻まれた碑と案内板が池の存在を伝えるだけとなっていたが、2020年に訪れた際は工事のために池跡の碑さえ会えなかった。
再訪した2023年10月には新しい病棟が建設中で、もはや池は存在さえも確認できなかった。新病棟の中に記念碑的なものが造られるのか気になっている。

池跡の上に建設中の病棟(2023年)


2020年の太刀洗の池


ブルーシートで覆われているのが太刀洗の池の碑?



 

築山御前上陸の地(佐鳴湖)


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