水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

猩々ヶ池(宮城県多賀城)

池伝説に登場する末の松山

殺害された妖怪の亡骸が投げ込まれた池

この池の池伝説では、強欲な酒場の主人によって殺された半人半獣の妖怪「猩々(しょうじょう)」の予言によって、事前に「末の松山」に避難し大津波の難を逃れた「こさじ」さんという女中さんが登場する。殺された猩々が投げ込まれた池が猩々ヶ池とのこと。
ここ多賀城の猩々ヶ池の所在地について、「末の松山」の項でのウィキペディアの脚注には以下のように記されている。

猩々ヶ池の所在地は、ごく早い段階でわからなくなったらしく、昭和(戦前)の伝承(三塚栗川編1934『多賀城村郷土の伝説と史話』(謄写版―多賀城市立図書館蔵)山王尋常高等小学校)では、本郷の造り酒屋櫻木亦八の営む居酒屋から東方四丁余りの小池―八幡櫻木観音堂より東にあり、八坪ほどの小池に猩々の亡骸を捨てたとしている。

www.tagakan.jp



 

「こさじ」さんが津波から逃げた末の松山

「末の松山」は「興井(おきのい)」という池とともに「奥の細道」に登場。

こちらは近くの「興井」という池。生活空間の中に突如現れる異空間の池。なんと古来からの歌枕であり、国の名勝である。

bunbun.hatenablog.com


 

類名の池

似た名前の猩々池が同じ宮城県の船形山稜線の山池として、また、兵庫県神戸市の六甲南麓にもある。

bunbun.hatenablog.com