住宅地から坂を下って行くと、小さなくぼ地に取り残されたように周囲200mほどの弁天池があった。池の周囲は弁天池公園として遊具などもある。
水源は池の底からの湧水とのことである。高台の住宅とのあいだには城壁のような垂直のコンクリート壁。
ブランコ、砂場、ジャングルジム、ベンチ・・昭和を感じさせる公園で、お年寄りから子どもたちまで思い思いに憩っている。
弁天島に渡されたアーチ橋の入口側に鳥居と石碑が立っていた。碑には「妙曽池端弁財天」と掘られている。「弁天池」の愛称をもつ池は全国で見られるので、この池のまことの名は「妙曽池」? 「池端(いけばた)」、つまり池のほとり、とあるので、弁財天をのせた中の島も後から造られたもののようだ。
地名は曽谷。今こそ面影はないが昔、曽谷台地には城があったともいう。高台の城とくぼ地の湧水池。思ったよりこの池の歴史は古そうだ。いにしえの池の姿に思いを馳せる。城のあったころの妄想画を描いてみたいが、もう少し資料が必要だ。
駐車場がないので池へのアプローチは徒歩か自転車で。
今日も、いい池に出会えた。