【みついけ / 三津の池】
神生みの霊池はやっぱり不思議な池だった
さすが八百万の神が集う出雲国。奥出雲町近辺は神話にまつわる池さんぽが楽しめるエリアだ。
さくらおろち湖のインレット側の山中にある三津池は、八百万の神のうち農耕を司る神であるアヂスキタカヒコネのみこと(阿遅須枳高日子根命)が沐浴して完全な神へと昇華したとされる霊池。
一方、三津池の場所については、ここではなく三沢城内にある三沢池(刀研池)ではないかとする説もあるそうだ。
三津池へのアクセス
国道314に池入口の看板
さくろおろち湖沿いの国道314を上流側に進むと「出雲国 風土記所載 三津池←300mこれより登路」の看板があるが、駐車スペースなどはないので、マイカーの場合は250m西側にあるトウトウの滝の駐車場を利用するとよい。
木の階段、木の橋、木のトンネル
それなりに登山路が整備されているので、登山装備までは必要ない。ただ、山の登りの300mなので、パッと着くわけではなく、いい汗をかく。
斜面の奥に案内板が
案内板が見えてきた。
でも、まさかこんな斜面に池が???
急斜面にある不思議すぎる池
急斜面の小さな踊り場に池が。人工池ならともかく、なぜか水が溜まっている・・。ゾクゾク。
三津池の外観と形態
斜面にできた幅数メートルの踊り場に立地した細長い水たまり状の池。
見た目の深さは10〜20cmほどで、水痕から察するに最大でも50cm未満。それ以上だと斜面下にオーバーフローする。
池の底にはびっしりと落ち葉があり土質や湧水口などは確認できず。畏れ多くストックで突っつくのも憚られるので、今回は外観のみウォッチ。
登り口から見て池の奥側に神域の柵が設けれており、水は入っていなかったが苔むした石に囲まれた溝があった。こちらが本来の三津池なのかもしれない。
案内板
「島根観光ナビ」からの抜粋
三津池
阿遅須枳高日子命が沐浴をして健康を取り戻したといわれる清水が湧き出る泉には、二つの説があります。一つは、三津田の「三津池」説【奥出雲町三沢(原田)】、もう一つが、三沢城の「三沢池」説【奥出雲町河内】です。
三沢(原田)にある三津田(光田)の「三津池」には、次のとおりのいわれがあります。
この三津池(光田ともいう)の三津池がある山を「三津田山」というそうです。ここは「寄りんさん」という杉の神木があります。ここは、全国の八百万の神々が、大社に行く途中に立ち寄られる場所と言い伝えられています。
また、「神田」という所があります。現在では、原野となっていますが、昔はここへは牛馬などの堆肥を入れず、また女性が近づくことも禁じていたそうです。
ここに、明治11年(1878)に富岡和麻呂という学者が古跡調査にやってきて、三津田の神田の岩下より湧き出る「三津池」の清水を見て、神話の時代の遺跡ではないかといったそうです。これを聞いて村中が大騒ぎになりそこに幟や旗が立てられて毎日数百万人の見学者がありました。あまりの騒ぎになってしまったため、池は埋められてしまいました。
そうしたところ、その日は晴天であったにもかかわらず、にわかに大風が吹いて大雨が降り出したそうです。
【お問い合わせ先】
①みざわの館
〒699-1514
仁多郡奥出雲町河内36
TEL: 0854(54)1060
FAX: 0854(54)1060
②奥出雲観光協会
〒699-1592
仁多郡奥出雲町三成358-1
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FAX: 0854(54)1229
Googleマップ
マークした場所は池のアプローチ路入口。