水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

田代池(三重県伊賀)

【たしろいけ。田代湖】
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ハイダムスペックを満たす壮観なアースダムが堰く田代池は、日清戦争開戦翌年に竣工。百歳を越える溜め池で、「田代湖」という呼称が使われることもあるようだ。
1kmほど奥には、やはりダムスペックを満たす大平池があるが、なぜか大阪市が設置したゲート(ここは三重県なのに)に阻まれ、田代池のダムサイトから先に進むことができない。
堰体天端を抜けて、ゲートの先の霊山へと向かうコースが東海自然歩道として設定されているのに、歩行者も通れない状態になっているのは困る。
一方、左岸側には歩道らしきものがついているので、あるいはこれを迂回ルートとして使えれば大平池に行けるかもしれない。
左岸側はアーチ形の洪水吐や、斜樋の操作小屋が古風なたたずまいを見せる。石碑も立ち並び、池の建造時の意気込みが伝わってくる。
釣り自体は禁じられていないようだが、ボートの乗り入れは禁止する看板があった。
同じ三重県の北勢町にある山池に田代ヶ池(田代池)、や滋賀県にも田代池があるが、なんといっても長野県の上高地にある田代池が有名。また群馬県妻恋には「田代湖」こと、鹿沢貯水池がある。
伊賀の野池では、より規模の大きい滝谷池や真泥池を差し置いてでも筆頭格に挙げたい風格のある溜め池であるが、どうも池名で割を食っている感じもする。

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味のある斜樋の操作小屋


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洪水吐
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堰体天端は「東海自然歩道」のコースになっているが、この先、霊山方面はゲートで閉鎖
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カーナビの現在地マークの場所にあるゲート


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案内看板はインクがはげてしまって、何も読めない。もうひとつは、ボート乗り入れ禁止の看板


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堰体から下流は急転直下の地形



マークした場所は立入禁止ゲート。手前に駐車スペースあり。