水辺遍路

実踏・日本の湖沼 7,500湖

志賀高原の湖沼群(長野県志賀高原)

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2019年5月作成(ver3.0)

高原と山岳ハイキングでめぐる天然湖沼の楽園。

標高千メートルを越える志賀高原には70余の大小の湖沼がある。最大は大沼池で、次いで琵琶池。
志賀高原の水辺は、ドライブがてらに楽しめる琵琶池、丸池をはじめ「池めぐりコース」という手軽でスタイリッシュなハイキングでの池めぐりから、志賀山、裏志賀山、鉢山といった2,000m級の山を登って出会う池たちまで、スタイルに応じて多様な楽しみ方ができる意味で、高原池めぐりの東の横綱といえるだろう。
では西の横綱は、といわれると、これほどの条件をそなえているところは、簡単には思い浮かばない。
標高は総じて1,700m前後で、季節によって大きく表情を変えてくれる。一度、二度訪れただけでは語り尽くせぬ水辺だ。
湖沼を貫く国道292号は、現在は無料となった志賀草津道路で、近くに日本の国道の最高地点も有するだけでなく、群馬県側へ向かえば草津白根山の火山湖沼群を経て、草津温泉に至る。
じっくり腰を据えてのぞむ価値のあるエリアである。
琵琶池と木戸池は釣りも楽しめるということだが、ルール等の詳細が分からないので、宿泊場所や売店等で事前に確認をとっていただきたい。

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志賀山の火山活動による巨大堰き止め湖のなごりが無数の池に。

田ノ原湿原に接する木戸池は湖面に映える白樺やダケカンバがポスター映えする定番撮影スポット。湿原と池は、かつてはあたりを水底に沈めていた志賀湖というロストレイクの名残り。
この志賀湖と、現在、志賀高原で最大の大沼池は、約20万年前の火山活動で流出した溶岩による堰き止め湖と考えられている。志賀湖の方は自らを生み出した溶岩流によって埋まってしまった。

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大沼池の伝説と岩倉池の謎と、琵琶池の利水。

大沼池はコバルト系の水は見る角度によって変化するので、鉱物が溶け込んでいるのだろうか。
コバルトブルーの湖水に赤い鳥居が印象的な大蛇神社は、池伝説定番の大蛇と姫の伝説が残る。黒姫の悲恋と四十八池を決壊させたという話も。
伝説で興味深いのは大蛇の棲む池として「岩倉池」という名前が出てくること。志賀高原に岩倉池という池は知らない。大沼池のことと思われるが。
大沼池に次いで志賀高原で二番目の大きさの琵琶池は農業用にも利水のほか、揚水式発電の上池(上部調整池)としての役割も。湖底から地下導水パイプが引かれているようだ。嵩上げをしてもっと利水しようという話もあったようだが、ザルのように水がもれる池構造もあって進んではいないようだ。



志賀山。
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志賀山頂からの景観。
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コースマップ。
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掲載している志賀高原の湖沼群。

  • 大沼池(長野県志賀高原)志賀高原湖沼群で最大。
  • 琵琶池(長野県志賀高原)二番目に大きい。バスもいる。
  • 丸池(長野県志賀高原)紅葉スポット。駐車場あり。
  • 水無池(長野県志賀高原)駐車場と遊歩道あり。
  • 一沼(長野県志賀高原)ウッドデッキあり。
  • 蓮池(長野県志賀高原)軽ハイキングの池めぐりコースの起点。
  • 下ノ小池(長野県志賀高原)シュレーゲルアオガエルが産卵。
  • 長池(長野県志賀高原)三番目に大きい。
  • 上ノ小池(長野県志賀高原)
  • 三角池(長野県志賀高原)
  • 木戸池(長野県志賀高原)ワカサギ、鯉。ホテル隣接。
  • ひょうたん池(長野県志賀高原)池めぐりコースからは少し離れる。
  • 渋池(長野県志賀高原)前山リフトで楽にアプローチできる。
  • お釜池(長野県志賀高原)志賀山登山道から見える。
  • 鬼の相撲場の池(長野県志賀高原)志賀山登山道から見える。
  • 志賀の小池(長野県志賀高原)干上がったか? 謎の池。
  • 黒姫池(長野県志賀高原)裏志賀山と四十八池の間の登山道から見える。
  • 元池(長野県志賀高原)黒姫池と四十八池の間にあるが見える場所がわずか。
  • 四十八池(長野県志賀高原)高層湿原に穿たれた池塘群。山岳パートのハイライト。
  • 芳ヶ平湿原の池塘群(群馬県中之条)日本の国道最高地点からのぞむ。


2008年8月の遍路レポート。


蓮池から木戸池までの池めぐりはハイキング感覚。

スタート地点の琵琶池駐車場からのコースは全10kmのゆるゆる湿原ウォーキング。「池めぐりコース」と銘打たれている。








四十八池は健脚コース。

ここからが健脚コース。さらに四十八池まで足を伸ばしたかったが、娘がダウン気味。ちょうどリフトに乗りたいと言っていたので、いいところに下りのリフトを見つけた。次に来るときは、ここを起点に残る四十八池たちを攻略しつつ志賀山(2,035m)も登攀したいものである。

父としての株を上げる。

国道を歩いて木戸池まで戻ったはいいが、クルマを停めた琵琶池の駐車場までのバスがない。
休憩所に妻子を残し、単独、元来た山道をひた走る。おもりにしていた機材を休憩所に置いてきたので、解き放たれた囚人さながら。家族で3時間かけた道のりを29分50秒で走り抜き、クルマで妻子を迎えに行ったときの彼女らの目はメシア(救世主)を見るかのようであった。こういうところで父の株を上げておくのである。(2008年のブログより)