長野県の山あいにある大鹿村。町を覆うようにそびえる急峻な山をクルマで延々と上って行くと、やっと大池高原に着いた。地形的にもかなりすごいところに、ポツンとひとり佇む不思議な山池だが、実際に鹿塩の七不思議に数えられている。
明瞭な流入河川や流出河川らしきものは見あたらない。池の中には人工的な中の島が設けられている。
ここには全国的に池伝説の定番として見られる椀貸伝説が残る。池のヌシから借りた膳や椀を誤魔化したり、忘れたりして返却しなかったために、二度と貸してもらえなくなったという話のパターンは踏襲しているが、池のヌシが馬である点が少し変わっている。
この池から駒ヶ岳に引っ越しする際に、蹄をかけた跡がくっきりと残る岩が今でも池の300mほど東にあるそうだ。また、池のヌシを大蛇とする伝説もある。この場合、蹄の跡はどう説明するのだろう。
1周2kmの湖周遊歩道あり。
マークした場所は大池入口