水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

栃木・群馬・埼玉の三県境(埼玉県加須)

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広大な渡良瀬遊水池の影に隠れるような水田のなかに、近年にわかに観光スポットとして注目を浴びている場所がある。
目の前の高台には道の駅をのぞむみ、バス釣りのルアーフィッシング管理釣り場として利用されている仕出沼から500mの場所。
遠目に見ると、田んぼの中を観光客がそぞろ歩いているようで不思議な感じ。
近づいてみると手作り感のある味のある案内板が、群馬、埼玉、栃木の三つの県境が交わるポイントであることを示している。
ひとまたぎできるような変哲もないコンクリート側溝のような水路が交差しているだけだが、枡状になった合流点の水の中から小さな標柱が突き出ていた。
その天面にはブロンズ色の金属プレートが嵌め込まれ、赤い文字で「三県境界」と記されていた。
2021年8月、何者かにこのプレートが盗まれ、ニュースで報じられた。

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水田の中を歩く観光客。向こうに見えるのは道の駅。


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案内板。駐車場もある。

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案内板によれば、この小溝のような水路、かつては谷田川、渡良瀬川だったとのこと。といっても新田開発前のこの土地は、沼が点在し、雨が降れば河道が変わってしまうような沼沢池だったと思います。
長年、改修に改修をかさねて、もうどれが元の川だか水路なんだか分からなくなるぐらい人の手が入り、明治維新後の県境決めのなごりとして今の姿があるのではないでしょうか。


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マークした場所は駐車場。トイレあり。