地図には名前のない大型ダム
ライトアップが美しい湯田貯砂ダムがある湯田ダム湖の奥に、もうひとつの大型ダムがあるのを航空写真で発見した。地図上での計測では堤高は55mほど。航空写真では溜まっている水は真っ赤。
全国でいくつか同じようなものを見てきた。鉱山から出る有毒物質を沈殿させる役割の鉱滓ダムというタイプのダムで、お隣の秋田県ではダム決壊で370名以上の死者を出した鉱滓ダムもある。
現地に行くと、ダムの入口と思われる場所は門が閉ざされ、「資源環境センター 土畑事業所」とあった。これにはホームページがあって、鉱毒の処理を手がける専門の事業者だった。土畑坑水処理場、土畑鉱山畑ケ沢廃水処理場との文言もある。
この鉱滓ダムの名を特定できないかとさらに調べると、「田中土畑 ・同和赤金鉱業所における選鉱現地研究会」という半世紀以上前の論文があった。その中に「土畑の沈で ん銅採取場と廃滓ダムを見学 した。」とあったが、ダム名までは見つけることができなかった。
現地へ
湯田ダム上流側の湯田貯砂ダムから湯川温泉へと至る流入河川沿いの道路に事業所の入口がある。道路からは、かろうじてダムの天端がみとめられた。
Googleマップ
地図では空白となっているがマークしている場所がダム。航空写真に切り替えるとダムが現れる。