ほとけぬま。
オオセッカ世界最大の繁殖地というロストレイク
もともと海跡湖だったが、干拓と野焼きによって人工的な湿地に。
ラムサール条約登録湿地および日本の重要湿地500に認定され、オオセッカという珍鳥の世界最大の繁殖地(といっても日本と中国にしか生息していないけど)。
未舗装の簡易駐車場と簡易トイレあり。
仏沼の形態と景観
潟湖が干拓と野焼きによって
かつては水深4mの海跡湖(潟湖 / ラグーン)だったが昭和時代(1963〜1971年)に農地にするため干拓。けっきょく減反政策のため農地としての利用はなかったが、野焼きなどの維持管理が行われた結果、現在のような姿に。水面として残されているのは、三角池と平成池の二つの池だけ。
水源
小川原湖と水田からの伏流水が水源。水田に水が張られると仏沼の水位も上がる。
水位の変化は現在の生物多様性に大きく寄与しているが、人の手で維持された微妙な環境といえる。
湿原を維持しているのは人?
ポンプで必要な分量の水を補給している?
湿原は野焼きによって維持されている側面も。もともとは洪水が起こることで植生が撹乱されたが、治水がうまくいって洪水が起こらなくなるとオオセッカが好む過渡的な繁殖環境が永久に失われた。
平成池
3mほどの高層ヨシに囲まれている。
「幻の鳥」オオセッカ
国内では明治時代に新種と確認されてから繁殖地が特定されるまで半世紀もの間、生態がまったく分からない「幻の鳥」だった。その後、生息地の開発によって二度、絶滅したとされたが、1972年、73年に立て続けに青森県内で発見される。現在、仏沼は世界の4割のオオセッカが生息する最大の繁殖地となっている。
これはオオセッカが高さ100cmから220cmまでの「中層ヨシ」を繁殖環境とするため、自然撹乱による特殊な条件が重なる必要がある。なんでそんな微妙な場所でしか繁殖できない生き方を選んだのだろうなんて思ってしまうが、仏沼でも三角池周辺の一部の硬い地盤のエリアしか繁殖地になっていない。
駐車場
二ヶ所にあり、簡易トイレ、案内板が設置。
Googleマップ
マークした場所が駐車場。