水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

ちょうせん池(未確定)(千葉県流山)

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昔からやっていそうな喫茶店で「朝鮮池」について聞き込み

流山市平井には、昔、畑に囲まれて「ちょうせん池」という池があった。高校時代は熱帯魚ブリーダーをめざしていた時期もあって、この近くにあった熱帯魚店に入り浸っていた。
自転車で行ってなければ池の存在に気付かなかっただろう。せいぜい25mプール程度の掘り込みタイプのフラットな枡池だったように記憶している。
この池でミミズを使って釣りをしてみたら、あきらめかけたときに40cmはあろうかというブラックバスが釣れて腰を抜かしそうになった思い出も。
この池の名は誰に聞いたのか「朝鮮池」として30年以上、心の中に焼き付いていた。そして久々に朝鮮池を探してみようと思いたった。
しかしあまりにも35年の歳月は長かったようだ。
畑だった場所は住宅地やスーパーマーケットになっていて様変わりし、熱帯魚店もなくなっていた。
流山線しか通じていない不便な場所も、つくばエクスプレスの開業によってまったく別の町に生まれ変わっていた。
ちょうど昔からやっていそうな喫茶店があったので、コーヒーを飲んで会計のときに、マスターに本題を持ち出してみた。昔、このへんに朝鮮池ってありませんでした?
マスターはちょっと間を置いて、うん、ありましたね。確かに、と。
やはり宅地化で埋め立てられてしまったそうだ。でも、なぜ「朝鮮池」なのかはマスターも知らなかった。
店を出ると高揚感で少しペダルが軽く感じた。妻が、よかったね、と笑った。
ほどなく大きな池の横に出た。にしひらい水鳥の池。
「この池も昔はなかった。大規模開発で調整池が必要になったんだ」
 そう言うと、妻が首をかしげて、
「ねえ、さっきの朝鮮池じゃなくて、調整池(ちょうせいいけ)だったんじゃないの?」
あ。・・。


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朝鮮池のあった農地は、まったく様変わり


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流山線だけは車両も30年前と変わらず。なんかホッとする。


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