ダートの林道を突き進むことおよそ1km。
左側にダムサイトのようなスペース。荒れていて、ぼうぼうの草木のすきまからコンクリート堰堤がのぞく。
地図では池として描かれているが、実際の池はほとんど砂で埋まっていた。歩いてみると、ふかふかの砂。
わずかな水たまりをのぞきこむと魚影はなくアメンボとオタマジャクシのみ。
砂防堰堤に見えてしまうが、福島県のため池データベースに「ケシ子」の名で登録されたれっきとした溜め池なのだ。堤高は10.6mもある。
原発事故から十年、福島の相馬地方では人の手が入らなくなった池たちの行く末をいくつも見てきた。
それにしても、なぜに「ケシ子」?
高知の山の中を突き進んだ先にある「ジル蔵池」を思い出した。
ケシ子とジル蔵。二人を待ち受ける未来は・・カミングスーン。