やかまのおうけつぐん。
国の天然記念物。龍神伝説もあるド迫力の甌穴群
面河第三ダムの上流側、面河川支流の高野本川の柳谷ダム下流側の岩渓の、わずか65mの範囲に密集した大小35個の滝壺タイプのポットホール群。特に高低差の大きい滝に穿たれた8個が大きく「八釜」の名の由来となっている。
国の天然記念物にも指定。直径9~12m、深さも目視範囲でも5mはあり、現役では日本最大の甌穴ではないかと見ている。
日本最大の甌穴の可能性も
今なお成長を続ける
全国津々浦々の甌穴を見てきたが、これほど大きく迫力のあるポットホールは他にない。まさに圧巻。
日本最大とされる甌穴は埼玉県秩父や兵庫県の池の島などがあるが、水をたたえた八釜の甌穴は今もなお成長を続けており、現役の日本一甌穴といえそうだ。
生息魚類とカエル
パーマークが見えるがアマゴ? カワムツか何かもう一種の魚がいるようにも見える。
八釜甌穴へのアクセス
二車線の国道440号沿いに駐車スペースがあり、その入口から遊歩道で片道1.2km。深い谷へ下った先にあるが、道はよく整備されており、登山靴やストックが必要なほどではなかった。
八釜甌穴の龍神伝説
八釜甌穴には、金属を入れて龍神を怒らせて雨を降らせるという伝説もあり、ちょうど崖上にあたる国道沿いに八大竜王宮なる建物もあった。そこから国道を少し下ると福地蔵の湧水という建物もあるが、こちらは甌穴の伝説とは関係なさそうだった。
そういえば金属を使って龍を退治したという池伝説は、山形県蔵王のドッコ沼にもある。龍は金属が苦手というのは東西共通か。
甌穴(おうけつ / ポットホール)とは
甌穴は水流によって石がドリルの役割をして岩や河床を削り込み、その後、地盤の隆起や水流の変化などによって丸い池として顕在化したもの。
Googleマップ
マークした場所は、遊歩道入口。駐車スペース数台分。