アニメ『まんが日本昔話』の「対島(たじま)の赤牛」。
のっけから不穏な空気が密々にあふれ出てくるような音と映像。ナレーターの市原悦子が語りだす。
「むか〜し、伊豆の対島(たじま)というところに福泉寺という破れ寺がありました。この寺に住む住職は次々に行方不明になり、今では誰も住む者はありませんでした」
このお話は、福泉寺の代々の住職を殺害してきた大池のヌシである赤牛と、戦国大名・斎藤道三のひ孫でありながらお坊さんになった和泉守良孝との顛末を描いた池伝説をもとにしている。
事件が解決したのち、その徳の高さに惹かれた村人たちに請われ、良孝がこの地に永住すべく建てた寺こそが、ここ龍渓院。
今では、1.5kmほど奥にあったという福泉寺もなく、また、赤牛が棲んだ大池もないので、龍渓院だけが伝説のよすがだ。
ただ、福泉寺の材や御本尊は龍渓院に引き継がれている。そして、かの赤牛の位牌まで置かれているという。
マークした場所は、池会館の駐車場。お寺にも駐車場あり。