ちょうろうこ。
発電用ダム湖だけど、もとは天然の沼
蔵王連峰・不忘山の山影を映し出す標高500m、周囲およそ2kmの、どこか神秘的な空気をたたえる山中の湖。
蔵王の火山活動に伴う地殻変動により生まれ、もともとは長老沼という名だったが、昭和3年に発電用の貯水池として東北電力が堰体によって嵩上げする工事を行い現在の長老湖になった。
訪問時はなぜか魚の気配がなく、水鳥も皆無。池ヌシの赤牛にまつわる古い伝説がある。
池のディティール
堰体
アースダムの堤体構造をもつ。前法面はコンクリートフェイシング。
取水設備
堤体からは離れた場所にある。
赤牛の池伝説
長老湖には古い伝説がある。沼の近くにある長老寺という山寺に悪僧が住んでいた。宿場の娘に恋をした挙げ句、さんざん村人に迷惑をかけ、ついには城主の家来に討伐されそうになり沼に身を投げたという。
果てる前にあかべこ(赤い牛)となって恨みを果たすと捨て台詞を残し、その後、沼の水面に赤牛の姿が映るようになり村人を恐れさせたという話である。
赤い牛に関する池伝説は静岡県の一碧湖や池の平、山梨県の椹池(さわらいけ)や大笹池でも見られる。
設備
売店
かつては貸しボートもあり、売店もあった。
駐車場・トイレ
大型車も可能。
案内板
東北電力の水利標識がある。
2013年の長老湖
Googleマップ
マークした場所が駐車場