水辺遍路

訪れた全国1万1,850の池やダムを独自の視点で紹介

龍王山七つ池(広島県府中)


池伝説の中で爆殺された大蛇の頭蓋骨が秘宝に

クルマがすれ違うのもやっとという狭い山道を進んだ先、亀ヶ岳(火呑山)山頂に七つの池がある。今から千年前、この地で全長9mの大蛇と人間の凄絶な復讐劇がくりひろげられた。
伴侶を斬殺されたメス大蛇の村人への復讐、そして二人の弟子を大蛇に呑み込まれた和尚による大蛇爆殺の計略。のたうちまわった大蛇の怨念と血潮が今も草木を・・。
千年前ということや、山の上という立地から天然沼沢を想像していたが、実際に現地に立ってみると七つの池ともに現役の水利設備を備えた溜め池だった。


 

凄絶な池伝説「蛇すり」

柏山のオス大蛇と蛇斬り峠

千年前の話。柏山に棲むオス大蛇が恋仲にある七つ池のメス大蛇に逢うために、峠を越えて行き来していた。体長9mもの巨体が這った田畑は荒れ作物が台無しになるので村人たちは困っていた。
その話を聞いた侍が峠でオス大蛇を待ち伏せして刀で斬り殺して退治。この際、侍も深傷を負い息絶えた。
柏山では侍を偲び、藁で作った大蛇で伝説を再現する祭りが行われ、無名の峠は「蛇斬峠」と名付けられた。
蛇斬峠には蛇切が峠(じゃきりがだお)という古い呼び方もあるようだ。

オス大蛇の拠点である柏山とは?

「蛇斬峠」は現存するものの、柏山という地名が見あたらない。
大蛇は通常、池に棲むものなので、それらしき池を探すと・・メス蛇が棲む七ツ池と蛇斬峠をはさんだ麓には、全国ため池百選にも選ばれている服部大池があり立地としては申し分ない。ただ服部大池には人柱伝説はあるものの、特に大蛇にまつわる伝承は見つからなかった。
なお、七ツ池はため池百選の選定の際の候補として推挙されている。

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七つ池のメス大蛇の復讐

以下、農水省のため池百選の資料より抜粋。(服部大池の資料の中に所収)

昔、七ッ池にはメスの大蛇が住んでいましたが、つがいのオスが侍にたいじされたため、メスが怒り、田畑を荒らしたり、人を食い殺していたりしました。七ッ池のほとりにある青目寺(しょうもくじ)の寺の和尚が、あるとき天啓を得て大蛇の退治を試
みました。
和尚は、人間に見立てて中に火薬を詰めたわら人形を本堂に残しておきました。
メスの大蛇はそれを人間と間違えて食べ、火薬が爆発して無事に退治できました。
和尚は大蛇の首を寺に持ち帰り、大蛇のために亡くなった人々とともに供養しました。この大蛇の頭骨は、青目寺の寺宝として今も残っているそうです。
また、大蛇がのたうち回って死んだ場所は「蛇摺(へびすり)」といわれ、今も地面は赤く、草は渦を巻いてすり切れ、草木が伸びない、ということです。

https://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/t_tohyo/pdf/034_hirosima.pdf

青目寺(しょうもくじ)と大蛇の頭蓋骨

伝説後半の舞台となった青目寺は火災などで山麓に移築されたものの、消失を免れた秘仏や退治された大蛇の頭骨が安置されており、17年に一度のご開帳で観覧することができるという。
けれど次のご開帳は2036年4月! うわー、そのときは孫が中学生かあ。
大蛇の頭骨はネットで写真を見ることができたが、いっしょに写っているタオルの大きさから、体長9mという伝説に見合う頭部といえそうだ。
牙が多数見えるが、前歯のあたりに内向きの歯が見られる。これはくわえた獲物を逃さないための蛇の歯の構造と合致する。
世界最大の蛇であるアミメニシキヘビ(体長7〜9m)の頭蓋骨との類似性も見られる。


蛇摺り(へびすり / 蛇舞)

堰体下の草っぱらがあるだけに見えるが、火薬を仕込まれ苦しんだ大蛇がのたうちまわった場所。蛇が流した血で一帯は真っ赤に染まり、その後、草木も生えなくなったという伝説の場所。
さすがに千年経って今は草は生えていたが、何でも草木はまっすぐ上に生えず、横にのびるそうだ。


蛇円山

七つ池の大蛇伝説と関係あるか分からないが、近くに蛇円山(じゃえんざん / 備後富士)という山があり、山頂には水神が祀られており、山腹にはカエル岩がある。

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池と湿地

大池

道をはさんで左は口の池、右が大池。


口の池と火呑植物苑

池のインレット側に湿地があり木道などが整備されている。奥に見える池は最上段の口の池。

蓮池


上新池(三番池)

平岩池(一番池)


下新池(二番池)




 

駐車場

メイン駐車場

下側の駐車場

 

マップ

現地案内マップ

Googleマップ

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