【たかなみのいけ / 高浪池】
体長4m。伝説の巨大魚「浪太郎」の正体は?
450mもの絶壁をもちロッククライミングの名所でもある明星山を後方に従えた天然湖の高浪の池は、その神秘的な姿に呼応するかのように体長4mもの巨大魚「浪太郎」の目撃談が1960年から1990年ごろにかけてささやかれ、その姿を捉えたとされる写真もある。
高浪池の立地と形態
湖沼タイプは土砂堰き止め湖
池の成因は、横にある赤ハゲ山の地すべりによってできたすり鉢状の堰き止め湖で、周囲800m、最大水深13m。
湖面標高540mの伏流水の窓
沢ごと巨大地すべりで呑み込まれた地形のため、高浪の池には流入河川も流出河川もなく、湖底から湧き出る伏流水と再び地下へしみこんだり蒸発する量のバランスによって水位が保たれているようだ。
いってみれば地下水が一度、地表に顔を出す窓のような感じか。
吐き出しを探す
池の水の出口となる吐き出しを探して湖周を歩いてみたが、水面にうっすらと芥が溜まっているこの小ワンドが水の流出口の可能性があるが、単に風下というだけかもしれない。
ヨシ群落
通常ならこういった場所が流れ込みのはずだが、流入する沢は見あたらず。
湖岸
礫のビーチ状が半周、残り半周は土の段丘状で草木が茂る。


釣り、ボート、キャンプも
池岸の一部はグラウンドゴルフ場、キャンプ場として芝生が広がる。
ボート遊びもできるほか、釣りもできる。生息魚はコイ、ギンブナ、ウグイ、ニジマス。浪太郎を狙うのも一興だ。
浪太郎は放流されたソウギョや青魚ではないかという説や、鯉や岩魚の巨大化したものという説、中にはチョウザメ説もある。現地で確認できたのはウグイの群れと、浪太郎の実物大オブジェだけだった。



「浪太郎が驚くので」看板
泳ぎたくなる池だが残念ながら遊泳は禁止。禁止看板がなかなか粋で、「浪太郎が驚くので池で泳ぐのはやめてください」とのこと。英語も記されており、 Because Namitaro is surprised.と、果たしてこれを見た外国人はどう解釈するのか。
2022年の再訪時には、残念ながらこの看板ははずされていた。


駐車場・売店・食堂
駐車場、グラウンドゴルフ場、売店、レストランあり。夜間は駐車場は閉鎖。



空撮など景観
縦長の1枚は2022年、他は2015年撮影。






見かけた動植物



Googleマップ
マークした場所に駐車場。