水辺遍路

訪れた全国1万1,450の池やダムを独自の視点で紹介

「へえ〜?」な、池看板の世界

こんなふうになる日が・・?!

新入荷!

油類の洗い物禁止

北海道の八郎沼にて。池でそんなことする人いるの?

沖縄定番のハブ注意

下は粟国島の溜め池にて。

妖界につき立入はご遠慮ください、って?

日本で唯一の池看板であろう。

「サメ注意」看板

奄美大島のハートロックというタイドプールへのアクセス路入口にあった看板。池とはいっても潮だまりならでは。


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「桜注意」看板

桜はふつう看板でことさら注意を喚起しなければいけないものではないはずだが、ここビン沼では美しい桜に気をとられるあまり事故を起こす事例が多発したのかと想像したくなる妖気ただよう看板だ。
桜が注意の対象なのに、「熊注意」なみの警告色(黄色ベースに黒と赤の文字)が強烈で、桜に見惚れるあまり命を落とす危険性がにじみているかのうような強烈な印象を残す。
埼玉県のビン沼にて。


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「池に愛鳥を飼っています」看板

公共の池に愛鳥を飼っちゃだめでしょう??
大分県の国東半島にて。


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いろいろな禁止看板

浪太郎が驚くので

新潟県糸魚川の高浪の池は、体長4m! 謎の巨大魚「浪太郎」で有名な池。遊泳禁止看板がなかなか粋で、「浪太郎が驚くので池で泳ぐのはやめてください」とのこと。英語も記されており、 Because Namitaro is surprised.と、果たしてこれを見た外国人は・・?


「ランニング禁止」なるものを初めて見て驚愕したのは2013年、長野県の女神湖でしたが、今や全国あちこちで犬の散歩禁止、猫へのエサやり禁止など禁止項目も多様性を増してきました。下の写真は横浜市の中池で見つけたもの。ベンチの長時間独占禁止。


ダム見学者に向けての「飲酒禁止」。山形県の桝沢ダムにて。


釣り禁止の連打。埼玉県嵐山にて。よほどいやなことがあったのでしょうか。

釣り禁止看板連打の京都版

関東のゴシック体に対して、明朝、手描き風でシンプルで筋の通った芸風に東西の違いを感じますね。


通学路で猟銃は怖い・・

一尾につき10万円

具体的かつ超高額罰金の釣り禁止。埼玉県にて。


神戸の奥須磨公園の池では、釣り禁止の方に罰金はないものの、タケノコ採り禁止の方は五万円と高額な罰金が。平均的な日本人が一生で食べるタケノコの総額ぐらい?


武道館前。「運動禁止」の看板なるものは、全国で初めて見た! 目を疑う。もう一度見るが、やっぱり運動禁止。もしかして反政府運動とか、そういうたぐいの運動?

スッポン乱獲禁止

スッポンの乱獲禁止の掲示(大阪府大阪の河底池)

ヨシの刈り取り禁止

これもめずらしい。大阪府摂津の市場池。日本一モラルを問われる池でもある。

球技禁止

球技禁止なんて公園なのに・・と思うかもしれないが、そもそも「公園」という輸入概念ではParkとPlay groundは別個のものとされており、二つがごっちゃになってしまっているのが日本の「公園」事情。
多くの人が静かに憩えるparkと、運動をして遊べるplay groundに分離していこうという流れは、まっとうなものといえる。
にごり池公園(愛知県半田)にて。

ブチあぶない

岡山県の津山の方言だろうか。津山の野池に見られる共通看板。写真は鴻池(岡山県津山)。

富山県で見つけた看板。「用水だ!」以外の言葉は皆無。

注意喚起と捉えればいいのだろうが、何かを具体的に禁じているわけでもなく、おのれで考えるしかない。
看板を設置するのは手間もお金もかかる。そこまでして設置する以上は、強い思いがあるはずである。設置者にとっても高度な試みである。伝わるか、伝わらないかは分からない。分からないが相手に託す。そんな北陸の人間性の発露であろうか。

菱形の小さな看板は富山県の池では救助用浮き輪とともに標準装備。富山の池に行ったら、この看板を探しては。文字のバリエーションがいくつかあります。写真は全国ため池100選の赤祖父ため池。


菱形の「あぶない」看板が、なかなかシブい。スタイルとしては富山県で見られる共通看板に通じるものがあるが、これらは豪雪地帯特有の雪よけスタイル? 新潟県の池ケ原神社の池(仮称)にて

エサやり禁止

埼玉県所沢の上新井調節池わきの水路に掲げられた、餌やり禁止の看板。いろいろな禁止があるものだ。

魚の「放電」禁止

岡山県の押ヶ谷下池にでかでかと掲げられた看板に、魚釣り禁止と並んで「魚の放電禁止」。
電気ショック漁法が世界的に禁止の流れなので、それを先取り?

押ヶ谷下池(岡山県)に掲げられた放電禁止

日本一ドギツい共通看板

宮古島で見られる共通タイプの池看板は、かなりドギツいセンス。砂川二号浸透池(仮称)(沖縄県宮古島)


愛犬や愛猫を池に入れるのは禁止、の看板(東京都町田)


竿一本ならいいのに、二本使ったら罰金20万円??? 左はあずさ湖、右は加和志湖。ともに長野県



 

全国でもっとも成功した禁止看板デザイン。

規制看板の名義には地元自治体、地元警察の他、「土地改良区(水土里ネット)」「水利組合」「ため池管理者」が多い。看板設置は管理者側からすれば費用と手間がかかるため、自治体やため池管理者団体が一括して作成するケースがよく見られる。
中でも、子どもが水に落ちた図案を用いた統一フォーマットの看板は、全国に流通しており看板デザインとしてもっとも成功したものといえそうだ。
広島県東広島市や愛知県岡崎市で使われている。地域共通というほどではないが千葉県いすみ市や大網白里町、京都府向日市でも同じ図案の看板が使われている池が見られた。
「あぶない!!」という文字の下にイラスト、いちばん下に自治体名称というフォーマットが共通している。「あぶない!!」の文字は東広島が黒い文字を採用している他は赤い字が基本形のようである。
千葉県いすみ市で見つけたものは自治体名部分がなく、看板の縦横比は正方形に近いというバリエーションが見られる。


広島県東広島の三取池

左から京都府向日市の新池、千葉県大網白里町の前島池、同県いすみ市の萱落堰


なんと愛知型、千葉型のメジャー双璧の共通釣り禁止看板がダブルで設置されている。左は愛知県岡崎の山の田池、右は和歌山県かつらぎの野池にて。県が違うのに組み合わせが同じ


このデザインも全国に勢力を拡大しているようです(京都府向日市)



 

アート性の高い看板。

岡山県玉野の共通感版。

池の絵を描くときに、なくてはならない絵の具メーカーの老舗Rowney社のCobalt Green Deep (325)を思わせる渋い地色をベースに、どこかムンクを思わせる訴求力の高い手描きタッチのこの看板は、岡山県玉野エリアの野池の多くに見られる共通デザインの看板。シュールな雰囲気にそそられる。

福岡県福岡および糸島で見つけた看板。

共通看板ではあるが自治体ごと、土地改良区ごとという枠組みを超えて、赤い羽根基金の補助を受けて作られた看板というところにマニアックな悦びがある。色彩、配置のバランスがよく、フォントもイケてる。特に字間の詰め具合がたまらない。看板設置者が自治体や土地改良区ではなく、「福祉協議会」というところも萌えポイント。


ちょっとシックな「八幡製鐵所」の釣り禁止看板。

茶色ベースの釣り禁止看板は見たことがなかった。
この看板が立っていたのは、産業遺産的、土木遺産的でヨーロッパの古城のような構築物のある養福寺貯水池。
そんな古風な雰囲気を意識した看板であろうか。どうせなら有刺鉄線付きフェンスも茶色にしてほしかった。


 

CMみたいな看板

上水道を担い、横浜市水道局が管理する鶴ヶ峰上部・下部配水池。
工事用のパネルに掲げられた看板がCMみたい。


 

北海道のシュールな注意看板【NEW!!】

野花南ダム(北海道芦別)で見つけたシュールなネコ。睫毛が怖い。

 

遠すぎる看板。

巨大な看板が池の存在をアピールしているのだが・・。横には「釣り・ボート遊び禁止」の看板も見える。和歌山県橋本の引の池にて。