水辺遍路

実踏・日本の湖沼 9,000湖

袋池(熊本県天草)

富岡城
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木々に囲まれているのに、水面に落ち葉がない不思議。

神秘的な池である。木々に囲まれているのに水面に落ち葉がないという不思議もさることながら、まずその立地が特異だ。海に突き出た陸繋島、内湾を見下ろす小山の上に城郭があり、その足下に海と接するばかりに袋池が水をたたえる。
水面に落ち葉がないのは、池の主の大蛇が夜明け前に娘の姿になって水面を掃き清めているからだという。この娘、もともとは地元の米屋の看板娘だった。親の不義を悲しんで池に身を投げたとも、足を滑らせて池に落ちたとも二通りの説があるが、いずれの話にも共通するのは親の米屋が秤として使う升でズルをしてせこく稼いでいたという点である。
それにしても、商売上のちょっとしたズルぐらいで大切な一人娘が大蛇になってしまうのだったら、今の時代だと大蛇だらけになってしまいそうだ。この時代、この地域のモラルの高さが印象に残る伝説である。大蛇になったあとも落ち葉を箒で掃くというのだから。
池の表にあたる場所に大蛇になった娘を祀った祠がある。
娘が大蛇になる伝説の類例は、赤城山の小沼にも見られる。

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マークした場所が駐車場。