【すわのいけ / 諏訪池】
長崎県における横綱格の野池
温泉で有名な雲仙が裾を広げる島原半島に立地する湖面標高250mの溜め池。全国ため池100選にも選定され、長崎県では西の川原大池と東の諏訪の池という感じで双璧をなす横綱格の野池。
上池、中池、下池の三つの池で構成され、中池と南側の池を隔てる堤には公園内道路が通る。
休暇村雲仙が池畔にあり、キャンプ場、ボートのりばもあってレジャー性も有し、バス釣りなど釣り人の姿もたえない。



諏訪の池の成因と歴史
江戸時代に築堤
断層きわの境川を江戸時代初期に築堤し貯水池化。
ビジターセンターの学芸員さんによれば、島原の乱後に江戸時代初期の資料は多くが焼かれたため、諏訪の池築堤に関してもよく分からないことが多いとのことだった。
諏訪の池断層(諏訪池断層)
溜め池になる前にも、もともと天然の沼沢(諏訪池断層による断層湖)があったと思われる。


草競馬場があった時代も
明治末から昭和の初めにかけては草競馬場になっていた。池の周囲を競馬場にした事例としては、東京の不忍池、高知県の星影の池などがある。
bunbun.hatenablog.com
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諏訪の池の形態
堰体
取水設備である斜樋と、洪水吐を備える。




中堤(上の池と中の池)
中堤には舗装道路が渡されている。
上の池の洪水吐と護岸



池岸
左は中の池、右は上の池。


施設・設備
諏訪の池ビジターセンター
入館無料
諏訪の池のジオラマ
上の池の周辺には棚畑が広がりジャガイモなどが栽培されている。



その他








諏訪神社
池に向かって鳥居が立ち、参道は池岸。


ベンチ、スロープ


駐車場
キャンプ場
湖畔キャンプ場ではなく林間キャンプ場。2022年現在は休止中だった。
生息魚類と釣り
野釣り場としては川原大池とならんで長崎を代表するランカーバスポンドであり、2007年に60UP、2014年にも50UPが上がった報告がある。ポイントをおさえればプラグでの数釣りも可能な時代もあったが、釣り人が多く超ハイプレッシャー。
また、2022年の再訪時には、中型のヘラブナ(マブナの可能性も)の死骸も見られた。傷から鳥類の攻撃を受けたものと思われる。
ほかヨシノボリ、スジエビ、ドンコ、コイ。
なお冬季は野鳥保護のためボート・フローターの自粛期間となっている。(下写真・2022年)








案内板


アクセス
国道沿いにありアクセス性もよく、舗装駐車場も広い。名湯・雲仙温泉は北東に10kmほど。
類名の湖沼
「諏訪」(すわ)の語源として、砂浜の岸という意味がある。
「諏訪」の名をもつ湖沼は長野県の諏訪湖を筆頭に全国的に見られる。以下、一例を紹介。
bunbun.hatenablog.com
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Googleマップ
マークした場所が駐車場。