【つくしこ。南椎尾調整池】
なぜダムではなく調整池なのか
筑波山麓に立地しロックフィルダムが従える農業用水・工業用水・上水道の利水を担う調整池。
調整池という名ではあるが、上水道だけでも30万人の生活用水を担っており、農業・工業の受益地は17もの市町村に及ぶ。
しかしこの池に豊かに湛えられているのは、山向こう遠く20km離れた霞ヶ浦の水。
構造もよく見るとちょっと変わっている。堰体サイドに立派な洪水吐こそあるものの、取水設備が見あたらない。よくよく見れば流入河川もない・・。そのかわりインレット側の対岸に向き合うように二つの水門。
この水門は霞ヶ浦から50kmを越えて東にのびる長大な霞ヶ浦用水の一部で、いわば用水の中継ぎ。強力なポンプで霞ヶ浦より50m高いこの池までトンネルを圧送されてきた水は、この池でいったん小休止したのち、ふたたび東に向かう自然流下の長い旅路へと出るのである。
水資源機構・農林水産省のタイアップ。運営には土地改良区も加わる。
霞ヶ浦側の取水口は霞ヶ浦揚水機場。
湖周路、食事施設、駐車場、トイレあり。
釣りは禁止
ブルーギル、ブラックバスの他、アメリカナマズもいて釣り人も多かったが、2020年に訪れた際には湖岸は立入禁止となり、堰体には魚釣り禁止の看板も。魚影が濃かっただけに残念である。
マークした場所は食事施設と駐車場。