水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

二の倉ダム(青森県新郷)

【にのくらだむ】

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アスファルトフェイシングと湖面の対比。

県営の防災専用ダム。洪水に備える目的の貯水池なので、常時水位はかなり低め。それが原生林の山なみに囲まれた太古の沼のような容貌に一役買っている。一方、堰体の方は下流側から見るとアースダムだが、湖側はアスファルトがのっぺり。みちのくのワイルドな生命感と都市的な人工感が1ミリも調和せず、一本の喫水線で対峙している。そんな水辺の景色も希少と思えば、おもしろみもある。
2013年に初めて訪れたときは、田沢湖に向かう山道の途上にひっそりとたたずむダム湖だったが、2019年の再訪時には道は国道になって路面改良も進み、さらにダム湖のすぐ上に道の駅までできていた。
道の駅しんごうはキャンプ場も備えているが、ダム湖に親水機能はなく、レイクレジャー拠点にはなっていない。

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堰体


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洪水吐(左)と山の斜面を下る導水路(右) この導水路の上に道の駅がある。下の2013年撮影のダム湖の写真には導水路は見あたらないので、道の駅建設時にダム湖を施設調整池として活用するために造られたものだと考えられる。


2013年撮影


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道の駅と案内板


マークした場所は道の駅。