「ウォルター・ウェストンが愛した」と冠せられることが多い田代池は、大正池と河童橋のあいだに立地することから、上高地を訪れる観光客にとってははずせない要素になっている。
堆積物によって年々、浅くなっており、湿原だった部分は草原に、池は浅瀬のようになっていた。大正時代には水深5mあったというから、近い将来、池としての形態はなくなってしまいそうだ。
そもそも上高地ぜんたいがひとつの湖(古上高地湖)だったころ、田代池のあたりは水深300〜400mという深場だったが、梓川左岸側の山々からたえず供給される土砂によって消失していった経緯がある。
マークした場所は田代池。