【さいせいのうみ / 辰巳ダム】
犀清の湖(さいせいのうみ)・・とはいっても、洪水調節専用ダムなので平時に水はなく、名のとおり湖になるのは緊急時のみ。
しかも溜まる水は清いどころか、濁流で泥水になりそうに思ってしまうが、わざわざ「犀清の湖」と名付けるからには何か深意があるのか。全国的にもどうだろう。見たことがないケースかもしれない。
ダムサイトにじつに立派な駐車場があり、キャットウォークばりの展望遊歩道まである。
これはダム直下に、江戸時代に造られ今なお11km離れた金沢市内の兼六園にも水を送る辰巳用水東岩取水口があるため。
兼六園に行った人なら分かると思うが、メインの霞ヶ池の池畔から金沢市街地を見おろすことができる。市街地より高い位置にある池にどうやって水を引いたのか。江戸時代に。
それがこの辰巳用水。水道トンネルで伏越(ふせごえ)という逆サイホンまで駆使したすごい人工水路。その取水口がここというわけ。
なんでも、この取水口を残すために多目的ダムだった計画を洪水調節専用にしたとか・・ほんと?
だから存在するはずだった湖名だけ残ったのなら、ガッテン。
マークした場所に駐車場。