水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

鏡ヶ池(大分県小国)


清少納言の兄への悲恋。その顛末も哀れな姫の池伝説。

道の駅や市役所の近く、町の一角にある湧水の霊池。
裏に竹藪を控え屋根がふかれた池は濃緑の宝石を沈めたような色の水をたたえ、やはりどこか凄みがある。



 

池名の由来と池伝説

池名のおこりは平安時代にさかのぼるという。清少納言の兄に恋した皇室の姫が、身分違いの恋ゆえに天皇の逆鱗を買い、離れ離れに島流しになってしまう。しかし男を忘れられず遠くこの地までやって来た姫だったが、どうにか会えますようにと祈りをこめた大切な鏡をこの池に沈めて願掛けをした。しかしその後、別の土地ですでに妻をめとったという男の消息を聞き、失意のうちに身を投げて果てたという悲しい伝説がある。


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池の底にある円盤

苔むした岩盤に小さな祠が歴史を感じさせる。
池では今も愛しい人への再会を願う人が訪れるパワースポットになっているとのことで、池底には多くの賽銭が沈んでいた。
池の底には大きな石がごろごろしているが、中でも目につく丸い円盤は室町後期に作られた鏡だという。

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GW前に水抜きと清掃

毎年ゴールデンウィーク前には池水を抜いて地元のボランティアが清掃をしているとの記事が掲示されていた。


 

アクセス

鏡ヶ池周辺は道も狭く駐車スペース確保も難しいので、道の駅 小国から歩いて行くとゆっくりできるのでおすすめ。



 

小国町オフィシャルサイトより抜粋

小国両神社の西隣にあり、大ケヤキの根本から清水が湧き出でています。 鏡ヶ池は、小松女院(醍醐天皇の孫娘)が恋人の少納言清原正高公(清少納言の兄)と離れ離れになってしまい、再会を祈願して祠のある池に鏡を投げ入れたという平安時代の悲しい恋の伝説が残されています。

【鏡が池の伝説】

ここには、古くから水神様が祀られています。その昔、菊池で水飢餓があり、百姓が5・6人水をもらいに来て、竹筒を地面に降ろさないように、リレー形式で菊池まで運んだそうです。すると帰るやいなや、大雨をもたらしてくれたとのことでした。
また、平安の時代には、小松女院(醍醐天皇の孫娘)が身分の違いから、恋仲になった清原正高公(清少納言の兄)と離れ離れにされてしまい、はるばる因幡(現在の島根)より、侍、侍女、乳母をおともに正高公を探し求め、道中この池に立ち寄られ、一目逢いたいとの願いを込めて、12枚の大事な鏡を沈めていったとの伝説が今もなお残っています。
www.town.kumamoto-oguni.lg.jp

 

Googleマップ

マークした場所は道の駅。鏡ヶ池は南東600m。