放棄された溜め池を有志らがリバイバル
用水が発達した小田原には、現役の農業用ため池がまったくない。
と、ずっと思い込んでいたので、別の池のことで市役所に問い合わせをした際にここ舟原溜池のことを聞いたときは色めき立った。
場所を訊くと、小田原でも里山の景観がよく残っているエリアだった。
長年ロストレイクなっていたようだが、2011年から市と地元有志が農業遺構として溜め池の復活と保全を開始。そして2018年、湛水に成功。
訪れた際はなみなみと水を湛える、とまではいかなかったが、だいぶ溜め池らしい姿が戻ってきているように感じた。
アプローチルートは分かりにくく、駐車スペースもない。
各所に残された古い溜め池の痕跡
立地は川沿い。
川そのものを堰くのではなく、川の横の低地に水を引き込むタイプの池。
林道からは小さな橋を渡ると池の堤がある。
取水口の遺構か
石組みの護岸が残っていた。
また、めずらしいタイプの取水口らしき穴があった。
斜樋の一種かもしれないが、選択取水できるようになっている。
池は二段。流れ込み(通水口)は塩ビパイプ
このあたりは、池の復活にあたって手を入れたところだろう。手作り感がある。
池のインレット
インレットにはコンクリートU字溝が川側から引かれている。
Google マップ
当然ながらGoogle マップには池として認知されていない。