水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

元糺の池(京都府京都)

もとただすのいけ。

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訪れたときは水がなかったので絵で再現

三本柱の鳥居が立つ神池。

難読の池である。「糺(ただす)」は「正シクナス」「誤ヲナオス」の意味ということで、何という毅然とした池名だろう。
木嶋神社の境内の端に、巨樹に囲まれたたずむ神池。
木嶋神社は正式名を木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)といい、こじんまりとしつつも千三百年を越える歴史をもつ。
雨乞いの神であるが、さすが神の池ということで柵に囲まれ入ることができない。垣根のあいまからのぞくと、日本唯一という三本柱の鳥居(三柱鳥居)が池の真ん中に立ち、鳥居に守られて積み上げられた石に神代が突き立てられていた。訪れた際に水はなかったが、なんともいえぬ霊気を漂わせている。

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池の吐き出し側には、もうひとつ池がある。戸板を立てて水を溜められるようになっており、諸病に効くとして毎年、土用丑の日には手足を付けに来る人が集まる。
帰路は近くの嵐電の駅に行ったら、古い車両に乗れてラッキーだった。
以下、現地の案内板より。

元糺の池

境内に「元糺の池」と称する神池がある
嵯峨天皇の御代に下鴨に遷してより「元糺」と云う
糺は「正シクナス」「誤ヲナオス」の意味で
此の神池は身滌(※筆者注・みそぎ)(身に罪又は穢のある時に心身を浄める)の行場である
夏期第一の「土用の丑」の日にこの神池に手足を浸すと諸病にかからぬと云う俗信仰がある

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日本唯一の三本柱の鳥居が、池の真ん中に立つ


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池の吐き出し側には親水ゾーンが設けられている。土曜丑の日は水に手足を付けることができる


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柵で封印された池

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嵐電
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