水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

上田池(兵庫県南淡路)

こうだいけ。上田池ダム、上田池堰堤。
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淡路島の農業土木遺産の顔。

近代化における産業遺産が世界遺産として認定されはじめ、注目度が上がってきているのを感じるが、土木遺産にも選定されている上田池ダムは淡路島の農業の近代化を語る上ではずせない。
上田池ダムよりも上田池堰堤の名がしっくりくる布積みの石組みが美しいが、これは重力式コンクリートダムの前身ともいえる「重力式粗石モルタルダム」では農業用では全国初の事例。
市松模様を思わせる高欄や、アーチが連続する越流部など、デザインにも随所にこだわりが込められており、もはやインフラアートとでも呼びたくなる。
上田池の見どころはここにとどまらない。貯めた水を公平に配分するための古い分水施設(上田池幹線水路円筒分水群)が下流に現存し、やはり土木遺産に選定されている。
ダム堰体は左岸側の方が見映えはいいようだが、とにかくアプローチ路が狭い。

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