水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

古玉の池(秋田県男鹿)

【こだまのいけ / 玉の池、古玉ノ池】

伝説が伝える幻の山頂火口湖

男鹿半島の根もとに鎮座する景勝地・寒風山は、江戸時代の紀行家・菅江真澄も好んで画の題材にした。
その絵には二つの池が描かれている。「新玉の池」と、鬼の隠れ里をはさんで「古玉の池」という丸い池。新玉の池なら知っていたが、古い玉の池とは?
じつはこれ、かつて寒風山の小火口にあったロストレイク。
二つの池伝説があり、土地の有力者に言い寄られたのを苦にし池に身投げした玉姫という美女の霊が、衣を洗う姿を見せたという。(新玉の池の標柱にも記載あり)
玉姫は大蛇の姿になってこの火口湖の池ヌシとなるが、あるとき池の水が涸れてしまったため山麓にある池に移り棲み、これを新玉の池と呼んだということである。
古玉ノ池については寒風山駐車場の案内板にも記されている。



緑の中に、ピラミッドのように安山岩の岩滓が積み上がった「鬼の隠れ里」。なんという素晴らしいネーミング!



寒風山から見た八郎潟



八郎潟側から見た寒風山


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マークした場所は妻恋峠駐車場。